業界ナビ:歌が上手くなるボイトレのやり方は?自宅でできるトレーニング7選
歌を上手にするための手段にボイトレがあります。
ボイトレは、正しく声を発するためのトレーニングです。本気で歌手になりたいと考えている方のなかには、、ボイトレを検討している方も多いのではないでしょうか。
ボイトレは独学で行うこともできますが、独学だと間違った癖をつけてしまう可能性がある点に注意が必要です。
この記事では、自宅でできるボイトレトレーニングの方法や、メリット・デメリットなどを詳しく紹介します。
目次
歌は正しい練習を積むことによって上手になります。しかし、練習といっても具体的に何をしたらよいのかわからないという方もいるでしょう。歌の練習は、練習法やアプリを使用して自宅で行うこともできますが…続きを読む
ボイトレを続ければ歌は上手くなる!どんな効果がある?
ボイトレは、初心者からプロまで歌が上手になるための基本的なトレーニングです。具体的には、ボイトレは長く続けることで下記のような効果が現れます。
- 音域が広がる
- 表現力がアップする
- 歌唱力が向上する
- 滑舌がよくなる
- 声量がアップする
- 発音がよくなる
ボイトレにはさまざまな効果があり、滑舌や発音が良くなる点については、歌唱力の向上だけではなく日常生活においても役立ちます。
自宅でボイトレをする前の事前準備
自宅でボイトレを始める場合は、トレーニングの効果を高めるために事前対策が必要です。ここでは、自宅でボイトレをする前の事前準備を3つ紹介します。
上手に歌えない理由を把握する
自宅でボイトレを始める前には、上手に歌えない理由を把握しましょう。
ボイトレは声のトレーニングであるため、何をトレーニングするか具体的に決めておかないと練習しようがありません。歌が上手になりたいという理由でボイトレをするなら、上手に歌えない理由や原因を分析しておく必要があります。
例えば、上手に歌えない理由が音程を取れないことなら音程を意識したボイトレ、上手に歌えない理由が音域なら音域を広げるためのボイトレが必要です。
自宅でボイトレをする場合は、トレーナーがいるわけではありません。間違ったボイトレをしないためにも自己分析は重要です。
ストレッチをして筋肉をほぐす
自宅でボイトレをする際は、ストレッチをして筋肉をほぐすことを意識しましょう。
ボイトレにストレッチが必要となるのは、体が硬いと呼吸が浅く思うような声が出せないためです。体をほぐすことで体を柔らかくし、声を出しやすくする効果があります。
ボイトレの際にしておきたいストレッチは下記の通りです。
- 首回りのストレッチ
- 肩回りのストレッチ
- 股関節をほぐすストレッチ
また、声を出しやすくするためには喉をほぐすストレッチも欠かせません。具体的には舌を少し伸ばした状態で下の歯に付けて、あくびをするような感覚で大きく口を開けて喉を開けます。
ボイトレを始める前には、必ずストレッチをして声が出しやすい状態を作っておきましょう。
姿勢を整える
ボイトレをする際には、姿勢を整えて安定した声が出せるようにしましょう。
正しい姿勢が重要となる理由は、姿勢が良くないと呼吸が浅くなって喉声になりやすいためです。喉声の状態でボイトレをしても十分な効果を得ることはできません。
ボイトレは、正しい姿勢で発する声に対するトレーニングです。独学でボイトレをする場合は姿勢のチェックを怠りやすいため、鏡を置いて姿勢を意識することを忘れないようにしてください。
自宅でできるボイトレ7選を紹介
ボイトレは学校やレッスンに通ってプロに教えてもらう方法もありますが、自宅でトレーニングする方法もあります。
ここでは、自宅でできるボイトレ方法を7つ紹介します。
リップロール
リップロールとは、閉じた唇に対して息を吹きかけて唇を震わせるトレーニング法で、正しい音程を取って呼吸筋を整えられるメリットがあります。具体的なやり方は下記の通りです。
- 1.リラックスした状態で唇を閉じる
- 2.鼻や口から吸った空気を唇に対して「プルプル」と振動するように吹きかける
- 3.空気の吐き出しを少しずつ強くしていく
振動ができるように長続きすることを意識しながら行うのがコツです。
ロングブレス法
ロングブレスとは、一定量の息を長く吐き続けるシンプルなボイトレで、少ない空気で安定した声量で声を出せるメリットがあります。具体的なやり方は下記の通りです。
- 1.姿勢を整える
- 2.口から空気を吸い込む
- 3.一定の量の息をできるだけ長く吐き続ける
息を吐きだすときは、お腹から息を吹き出すことをイメージして歯と歯の隙間から出すのがコツです。
ハミング
ハミングとは、声を出さずに口を閉じたまま声を発声する練習法で、音域の拡大や喉への負担軽減、共鳴の感覚を捉えやすくなるメリットがあります。具体的なやり方は下記の通りです。
- 1.体の力を抜いて口を閉じる
- 2.鼻からゆっくりと息を吸い込む
- 3.「んー」とロングトーンで発声する
ハミングを行うときは、息を一気に吐き出さずに一定のペースを保つように心がけましょう。
タピオカハイトーン
タピオカハイトーンとは、タピオカジュース用のストローを水に差し込んで歌う発声練習方法です。
音域の拡大や、ミックスボイスが出しやすくなるなどのメリットがあります。具体的なやり方は下記の通りです。
- 1.口径が10mm以上のタピオカストローとペットボトルを用意する
- 2.ペットボトルに水を7割ほど注ぐ
- 3.ストローを水面から2cm程度まで差し込む
- 4.ストローをくわえたまま歌う
タピオカハイトーンの練習に向いているのは、高音が使われている楽曲です。自分が歌えるギリギリの音域の曲で練習すると高音息を広げやすくなります。
ブレスアピールトレーニング
ブレスアピールトレーニングとは、歌の語尾に吐息を吐く発声練習法で、習得すると表現力を高めることができます。具体的なやり方は下記の通りです。
- 1.裏声のような感じで声帯を開ききる
- 2.吐き出す息の中に声を少し入れる感じをイメージして歌う
- 3.歌の語尾に吐息を吐く音を入れる
- 4.吐息の音程をヒーカップやフォールさせる
また、息を吸う音も軟口蓋に当てて発することを意識することをおすすめします。特に表現力を鍛えたい方に最適なボイトレです。
発音と滑舌のトレーニング
発声や滑舌のトレーニング方法として、早口言葉があります。
- 赤巻紙青巻紙黄巻紙(あかまきがみあおまきがみきまきがみ)
- 貨客船の旅客と旅客機の旅客(かきゃくせんのりょきゃくとりょかくきのりょきゃく)
- 除雪車除雪作業中(じょせつしゃじょせつさぎょうちゅう)
早口言葉は唇と舌を多く動かすため、滑舌トレーニングに最適です。また、正しい発音で早口言葉を発することで発音練習にもなります。
紹介した早口言葉が言えるようになったら、他にもいろいろな言葉に挑戦してみましょう。
腹式呼吸を使うトレーニング
腹式呼吸を習得することによって、音域の拡大や歌唱力を高められる効果があります。
上手に歌えるようになるためには、腹式呼吸を習得することも重要なポイントです。腹式呼吸のトレーニング方法は下記の通りです。
- 1.おへその下あたりに空気をためるイメージで息を吸い込みお腹を膨らませる
- 2.ゆっくりと時間をかけて口から息を吐いていく
- 3.肺の空気を出し切った後に息を止める
腹式呼吸は、1日10回~20回を目安に継続して行いましょう。
自宅でボイトレを続けるメリット
ここでは、自宅でボイトレを続けるメリットを紹介します。
滑舌がよくなる
滑舌に悩みがある方は、ボイトレによって改善が期待できます。そもそも、滑舌が悪くなる原因として下記が挙げられます。
- 発音の仕方が間違っている
- 舌のコントロールができない
- 息づかいが正しくない
これらの原因は、すべてボイトレによって鍛える部分です。舌のコントロールや息づかいを整え、正しい発音練習をすることで滑舌がよくなる可能性もあります。
歌が上手になりたいだけでなく、滑舌をよくしたいという理由でボイトレに通う人も多いです。
表現力が上がる
ボイトレには、表現力を上げる効果があります。
歌の表現力に必要となるスキルは、基本的な歌の技術と声の抑揚(声の強弱)です。ボイトレを通して声の引き出し方のバリエーションを増やすことで、歌の技術と声の抑揚を高める効果があります。
また、歌の技術が向上すると気持ちに余裕が生まれるため、曲や歌詞に合わせて表情の変化や身振り手振りができるようにもなります。表現力を上げるためにはボイトレがおすすめです。
音域が広がる
音域を広げるためには、ボイトレが効果的です。
低音から高音まで自由自在に操れるようになると、歌のバリエーションが増えて思い通りに歌えるようになります。音域は歌を歌っているだけでは広げることができないため、専門のトレーニングが必要です。
ボイトレの効果は、低音よりも高音の方が大きくなります。声帯の構造上、低い声を拡張することが難しいためです。そのため、高音域を広げたいときにボイトレは効果的となります。
肺活量が鍛えられる
ボイトレを続けることで肺活量を鍛えられる効果があります。
肺活量とは、息を吸い込んだ際に肺から引き出せる空気量のことです。肺活量がアップすると空気や息の量が増えて余裕をもって歌えるようになります。
また、肺活量はマラソンや水泳などの運動で鍛えることも可能です。肺活量を効率よく増やしたい場合はボイトレに運動を加えることをおすすめします。
腹式呼吸ができるようになる
ボイトレを続けることで腹式呼吸ができるようになります。腹式呼吸は歌唱力を高める効果以外にも、下記のようなメリットがあります。
- 不安や緊張を取り除く
- 免疫力の向上につながる
空気をたくさん吸い込む腹式呼吸には深呼吸と同じような効果があり、不安や緊張を取り除いて緊張感を和らげる効果があります。そのため、緊張を緩和するためにも腹式呼吸がおすすめです。
また、腹式呼吸をすると副交感神経が優位になりやすく免疫力の向上も期待できます。
声量が上がる
ボイトレを続けることで声量が上がる効果が期待できます。声量が上がることで歌に対しても下記のようなメリットがあります。
- 高音が出しやすくなる
- 抑揚や緩急の調整がしやすくなる
- 声のブレが小さくなる
- 声に迫力が増す
- 声がよく響く
声が小さいという悩みを持っている方にもボイトレはおすすめです。
リズム感がつく
ボイトレを続けることで歌唱力に重要なリズム感が身につきます。
具体的には、ボイトレを始める前には歌えなかった曲がスムーズに歌えるようになったり、音楽に合わせてリズムを取れるようになることです。
リズムに乗るのが苦手という方や音程を上手に取れるようになりたいという方にも、ボイトレはおすすめです。
独学でボイトレを続けるデメリット
ここでは、独学でボイトレを続けるデメリットを3つ紹介します。
間違った方法で変な癖がつく可能性がある
独学でボイトレを続けることで、変な癖がついてしまう可能性があります。
また、自分一人でボイトレをしていると変な癖を指摘してくれる人もいません。どんどん癖が強くなって、最終的には修正できなくなる可能性もあります。
ボイトレの方法が正しいか判断できないことは独学のデメリットです。
力みすぎて喉を痛める可能性がある
独学のボイトレは、やり方を間違ってしまうと力みすぎて喉を痛める可能性があります。
特に、喉を締める高音練習や、100%の力で歌っていると喉を痛めやすいため注意が必要です。独学で行うボイトレではリズムを取る練習などを中心に行い、喉を痛めやすいトレーニングは控えましょう。
また、喉に少しでも異変があればすぐにトレーニングを止めてください。独学は、喉の管理も自分自身で行う必要があります。喉のケアを怠ると発声に影響が出るため注意しましょう。
自宅だと近所迷惑になる可能性がある
ボイトレを自宅で行う場合は、近所迷惑になる可能性があります。
声を抑えていても、練習に熱が入るうちに自分で気付かないほどの大声になっているケースも少なくありません。オンラインのボイトレについても同様です。
自宅でボイトレを行う場合の対策としては、遮音シートや吸音マットを使って外部に漏れる音を減らす方法や音量の測定アプリで声量の把握をしながらトレーニングする方法があります。
代々木アニメーション学院ならプロから発声方法が学べる!
ボイトレを行うなら、変な癖がついてしまう可能性のある独学よりもプロに教えてもらえる専門校がおすすめです。
代々木アニメーション学院は、JOYSOUNDのカラオケ設備で幅広いジャンルの歌唱レッスンに対応しています。また、アーティストとして必要なボイストレーニングからリズムワークまで、基本から応用と幅広く学べます。
週1コースもあるため、無理のない範囲でスケジュールを組むことも可能です。プロによる本格的なボイトレを受けたいという方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
歌を上達させるためには、日々のボイトレが必要です。
ボイトレは独学で行うこともできますが、変な癖がついてしまうリスクや間違った方法で喉を痛めてしまう可能性もあります。安全に安心してボイトレを行うなら、プロの指導が受けられる専門学校がおすすめです。
代々木アニメーション学院では、プロから本格的なボイトレの指導を受けられます。本気で歌が上手くなりたいという方、正しいボイトレがしたいという方は、お気軽にご相談ください。