業界ナビ:アニメーターになるには?必要なスキルや具体的な方法も解説!

アニメは世界中で高い評価を受けており、日本を代表する産業の一つです。そんなアニメ制作の現場では、作画を担当する「アニメーター」という仕事があります。
アニメや絵を描くことが好きで、将来アニメーターになりたいと考えている方のなかには、実際にアニメーターを目指すためにはどうすればいいのか分からない方もいるかもしれません。
そこで本記事では、アニメーターになるために必要なスキルや、アニメーターを目指すための具体的な方法を解説します。
アニメーターになるためには、アニメ制作会社やプロダクションに「アニメーター」として入社する、もしくは個人事業主としてプロダクションなどと契約する必要があります。
しかし、専門性の高いアニメーターの仕事は、未経験者が応募しても採用される可能性が低いため、まずは作画やアニメ制作に必要な技術、知識を学んで身につける必要があります。

アニメーションという言葉はラテン語に由来しており、「生命のないものに命を吹き込む」という意味があります。
アニメーターの仕事は複数の静止画を連続で映し出し、静止画を切り替えることで「画面上に動きを作り出すこと」ですが、言い換えると「絵に動きをつけることで、命を吹き込む仕事」ということもできます。
アニメーターの仕事内容は、「原画」「動画作成」「CG作成」の3つに分けられます。
それぞれの仕事内容をみていきましょう。
原画
原画とは、アニメの動きの基となるキーポーズの絵のことです。 この工程に携わる人は「原画マン」「原画スタッフ」などと呼ばれます。
原画マンの仕事は、原画を描くことだけではありません。絵コンテやアニメの設定資料などをもとにレイアウトを決め、タイムシートと呼ばれる指示書に動きのポイントを記入します。
監督や演出家と打ち合わせを行い、原画の芝居を決めていきます。
動画作成
動画とは、原画と原画を繋いで画面上に動きを作り出す仕事を指し、この工程に携わる人は「動画マン」「動画スタッフ」などと呼びます。
原画マンが制作した原画は、動きの起点と終点を中心に描かれていることが多いため、原画を繋ぎ合わせただけでは滑らかな動きが表現できません。
そこで動画マンは、原画をトレス(上から綺麗になぞること)して、原画マンが作成したタイムシートをもとに、原画と原画をつなぐ「中割り」の絵を描いていきます。
アニメーターとして入社すると、まずはこの動画マンの仕事から任されることが多いです。
CG作成
アニメーターの仕事には、「原画マン」「動画マン」のほかにCGアニメーターもあります。CGアニメーターとは、3DCG制作ソフトを使って、2Dや3Dでアニメーションを制作する仕事です。
具体的には、3次元空間にキャラクターや背景などを作っていくモデリングや、モデリングしたキャラクターなどに質感をつけていく作業、そして模様を表現するための画像を貼り付けていくテクスチャなど、アニメーションを盛り上げるために、様々な効果を加えていく仕事です。
近年では、3DCGアニメーションが制作されるようになり、CGアニメーターの需要が高まっています。
アニメーターに必要な主なスキルは、「画力」「コミュニケーション力」「忍耐力」の3つが挙げられます。
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
画力
アニメーターに必要なスキルの一つ目は「画力 」です。
ただ単に「絵を描くことが上手い」というだけでなく、絵コンテや設定資料に基づいて絵を描く力、動きをつけた時に不自然にならないように立体的に描く力、頭の中に思い浮かんだものを再現する表現力など、さまざまな能力が求められます。
コミュニケーション力
次に求められる能力は、「コミュニケーション力 」です。
絵を描く作業は一人で行うものと思われがちですが、アニメーターは監督や演出家と打ち合わせを行ったり、原画マンと作画マンとの間で双方向にやり取りが発生したりと、アニメ制作に関わるチーム全員で作り上げていきます。
しかし、人と話す力が人並外れて得意である必要はありません。チーム内でお互いに意思疎通を図るために、必要最低限のコミュニケーション力が求められます。
忍耐力
アニメーターに求められる3つ目のスキルは「忍耐力 」です。アニメ制作の現場は、締め切りがある中でいい作品を制作しなければならないため、常にプレッシャーと闘いながら仕事をしなければならないこともあるでしょう。
また、作業量が膨大な仕事なので、それに耐え得る体力と忍耐力が求められます。
アニメーターになるために必須の資格はありません。しかし、アニメ制作に必要なスキルを身につけるため、あるいはアニメーターとして就職するために有利になる資格は、以下の3つが挙げられます。
●アニメーション実技試験
●CGクリエーター試験
●色彩検定
アニメーション実技試験とはCGアニメーターを目指す学生向けの試験で、課題から指示を正確に読み取ってCGアニメーションを制作する実践力を測ります。
CGクリエーター試験はCGを使って映像を作るデザイナーやクリエーター向けの試験で、デザイン、2次元CGの基礎、映像制作の基本、3次元CG制作の手法など、表現に必要な多様な知識を測ります。
色彩検定は、色彩に関する知識や技能レベルを問う試験です。1級、2級、3級と、UC(色のユニバーサルデザイン)級の4段階あり、色の基礎から、配色技法(色の組み合わせ方)、専門分野における利用など幅広く学べます。
アニメーターに向いている人は、次のような特徴が挙げられます。
●アニメが好き、絵を描くことが好きな人
●責任感が強い人
●根気がある人
それぞれについて、詳しくみていきましょう。
アニメが好き、絵を描くことが好きな人
アニメーターに向いている人として、まず「アニメが好きな人」「絵を描くことが好きな人」が挙げられます。
作品や担当によっても違いますが、アニメーターは月に何百枚、または何千枚ものイラストを描くことがあります。
アニメが好きであることはもちろんですが、絵を描くことが好きでなければ、続けていくのは難しい職業といえます。
責任感が強い人
アニメ制作には締め切りがあります。アニメーターの作業が締め切りに間に合わなければ、編集やアフレコなど、その後の工程にも影響が出ます。
自分の仕事は期限内にしっかりとやり遂げる責任感を持っていることは、アニメーターに求められる資質の一つといえます。
根気がある人
アニメーターは業務量が多く、修正や調整などの細かい作業が多くあります。
また、自分が不得意な作業に長時間従事しなければならないこともあるため、根気よくコツコツと作業することが好きな人が向いている職業ともいえます。
アニメーターを目指す方には、代々木アニメーション学院のアニメーター科がおすすめです。アニメーター科には、以下のような特徴があります。
●アニメーターに特化して学べ、画力が向上!最新のデジタル動画もマスター可能
●有名作品の役職や制作会社で要職に!活躍する卒業生
●現役アニメーター指導のもとで最新技術を習得
●実際の作品に使用された資料が学内に常時設置
アニメーターに特化して学べ、画力が向上!最新のデジタル動画もマスター可能
代々木アニメーション学院では、アニメーターの技術の習得に力を入れており、「キャラクターを動かせる力」が大幅に向上します。
卒業後の現場では即戦力として活躍できるほか、キャラクターデザインや作画監督へのステップアップも早いのが特徴です。最新のデジタル動画をカリキュラムに取り入れた、次世代アニメーターを育成します。
有名作品の役職や制作会社で要職に!活躍する卒業生
代々木アニメーション学院は、アニメ制作の第一線で活躍している卒業生をたくさん輩出しており、なかには話題作でキャラクターデザインや総作画監督等重要な役職に就についている卒業生もいます。
代々木アニメーション学院出身の有名な卒業生と主な作品は、以下のとおりです。
浅野恭司氏(株式会社ウィットスタジオ 取締役)
「SPY×FAMILY」(総作画監督)
「PSYCHO-PASS サイコパス」(キャラクターデザイン)
「進撃の巨人」(キャラクターデザイン)など
田中将賀氏
「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(作画監督)
「君の名は。」「天気の子」「すずめの戸締まり」「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「とらドラ!」「心が叫びたがってるんだ。」(キャラクターデザイン)など
舛本和也氏(株式会社トリガー 取締役)
「SSSS.DYNAZENON」「BNA」(制作統括)
「プロメア」「SSSS.GRIDMAN」「キルラキル」「宇宙パトロールルル子」「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」(アニメーションプロデューサー)
「天元突破グレンラガン」(制作デスク&ラインP)
「星海社『アニメを仕事に!』」(著者)など
現役アニメーター指導のもとで最新技術を習得
代々木アニメーション学院の講師陣は、全員がアニメーターとしての活躍経験を持っています。また、現役のアニメーターとして現場で制作に携わっている講師も在籍しているため、制作現場のリアルな課題に詳しく、最新の技術を習得することができます。
さらに専門的な学校では珍しく、 クラス担任もアニメーター経験者であることも魅力の一つです。 代々木アニメーション学院には、実際に現場で経験を積んだ方から学べる環境があります。
実際の作品に使用された資料が学内に常時設置
代々木アニメーション学院内には、原作「HoneyWorks」、シグナル・エムディ制作のアニメ「走り続けてよかったって。」にて、実際に使用されたアニメーション資料や原画を展示しています。
現場の素材から刺激を受けることで、より「アニメーターになりたい」という意欲が湧くでしょう。
アニメーターは日本が世界に誇る文化であり、主要産業であるアニメ業界を支える仕事です。
アニメーターになるには、画力や忍耐力などが必要で、アニメ制作会社やプロダクションに「アニメーター」として入社するか、個人事業主としてプロダクションなどと契約するのが一般的です。
しかし、アニメーターになるためには専門性や最新技術を学ぶ必要があるため、学習環境の整った専門校で学ぶことが夢を実現するための近道であるといえるでしょう。