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業界ナビ:声優のボイスオーバーはどういう仕事?流れや向いている人の特徴を紹介!

声優のボイスオーバーはどういう仕事?流れや向いている人の特徴を紹介!

声優の仕事の1つに、ボイスオーバーというものがあります。吹き替えやナレーションと混同されることがありますが、ボイスオーバーはそれらとは異なるものです。

この記事では、ボイスオーバーとはどのような仕事なのかについて詳しく紹介します。特徴や収入、受注から収録、納品の流れを知ることで、声優としての活動の幅を広げることができます。

声優を目指している方は、将来のためにぜひ最後までご覧ください。

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声優のボイスオーバーはどういう仕事?

声優のボイスオーバーはどういう仕事?

ボイスオーバー(Voice Over)は、海外の映像を日本で放映する際、別の言語の音声を重ねる手法で、ニュースやドキュメンタリーなどでよく用いられます。

この技術により、元の音声の感情や臨場感を保ちつつ、新たな言語の視聴者にも情報を伝えることを可能にします。ここで注意すべきは、ボイスオーバーは吹き替えやナレーションとは異なるということです。

ここでは、吹き替えやナレーションとの違いについて紹介します。

吹き替えとの違い

ボイスオーバーと吹き替えは、共に映像に音声を追加する手法ですが、その方法と使用される場面には大きな違いがあります。

ボイスオーバーは、原音をかすかに残しながら(残さない場合もある)、日本語の翻訳音声を重ねる手法です。これは、視聴者が原音を聞きながら、同時に日本語の翻訳を理解することを可能にします。

ナレーションやスポーツ番組の中継、海外の映像を日本放映する際などによく使われます。例えば、外国人のインタビュー映像に日本語訳のセリフを重ねる場合などです。

一方、吹き替えは原音を完全に消去し、画面に映っている人物が日本語で話しているかのように仕上げる手法です。視聴者が映像を見ながら、自然に日本語で理解できるようにしています。吹き替え映画やアニメなどで標準的に使用されています。

つまり、ボイスオーバーは原音を残しながら日本語の音声を重ねる場合や、映像に合わせる必要がない場合に適しています。一方、吹き替えは、原音を完全に消去して日本語の音声を追加する場合や、映像に合わせて口の動きを合わせる必要がある場合に適しています。

ナレーションとの違い

ボイスオーバーとナレーションは、映像作品や音声コンテンツにおける音声の追加手法ですが、その目的と使用される場面には大きな違いがあります。

ボイスオーバーは、「何かの上に声を重ねる」という意味を持ちます。外国の映像を流す時に、日本語で翻訳したセリフがかぶせられて流れてくるものを指します。つまり、ボイスオーバーは映像の中の世界にある言葉、つまり「中の人の声」を提供します。

一方、ナレーションは、映像作品や音声コンテンツなどにおいて、場面や背景などを言葉で説明することを指します。ニュースなどの映像に、アナウンサーが説明を入れる場面が一例です。ナレーションはは映像の外の世界からの客観的な言葉、つまり「外の人の声」を提供します。

したがって、ボイスオーバーナレーションの違いは、前者が映像の中の世界にある言葉を提供し、後者が映像の外の世界からの客観的な言葉を提供するという点にあります。

ボイスオーバーの収入

ボイスオーバーの収入

声優がボイスオーバーの仕事を通じて得られる収入は、いくつかの要素によって大きく変動します。例えば、声優のランクと仕事の量が挙げられます。

声優のランクとは、日本俳優連合が定める報酬基準のことを指します。声優がデビューした直後は、ランクが設定されていない「ノーランク」からスタートします。そして、デビューから5年が経過すると、報酬が上昇する「ランカー」へとランクアップします。

さらに、テレビの仕事を行う場合、大手企業が多く関与しているため、声優のギャラは比較的高額になることが一般的です。しかし、声優の収入は仕事の量によって大きく変動するため、具体的な年収を算出するのは困難です。

しかし、ボイスオーバーの報酬は、必ずしもランクによって決まるわけではありません。例えば、番組側が制作しているものに対してはランクは適用されない事もあるなど様々です。

ボイスオーバーの仕事内容・役割

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ボイスオーバーは、映像に対してその説明を付け加える役割を果たします。ここでは、ボイスオーバーが具体的にどのような場面で使われ、どのような役割を果たすのかについて紹介します。

メッセージを伝える

ボイスオーバーは、付随する映像の目的に応じたメッセージを視聴者に伝えます。

例えば、公共放送のナレーションでは、視聴者に感動を与えることが求められます。これは、視聴者に深い印象を残し、番組の内容をより理解しやすくするためです。また、CMのナレーションでは、広告商品の魅力や特徴をメッセージとして伝えることが必要です。これは、視聴者に商品を購入する動機を提供するためです。

どのような場合でも、ナレーションナレーションの調子や態度を通して、映像のメッセージをどのように伝えるかが、声優の腕の見せどころとなります。これは、声優が視聴者に対して感情を伝え、映像の内容を強調するための重要な手段です。

映像に合わせたトーンで台本を読み上げる

ボイスオーバーの一部として、映像に合わせて台本を読み上げることが求められます。これは映像が表現しきれない情報を補完し、より深い理解を視聴者に提供するための重要な役割です。

ボイスオーバーの役割は映像の種類によって異なります。

例えば、インフォマーシャルやコマーシャル、プロモーションビデオでは、製品やサービスに関する追加情報を提供したり、視聴者の興奮を引き立てるために使われることがあります。

一方、テレビ番組や映画では、重要なプロットのナレーションに、ドキュメンタリーやニュース放送では、映像や画像に解説や文脈を加えるために、声優・ナレーターが起用されることが多くあります。

声優として成功するためには、魅力的な話し声と、適切なトーン、感情、明瞭な発音で台本を読み上げる能力が必要です。

複数のバージョンを録音する

ボイスオーバーの仕事は、レアケースですがディレクションにより、一つのプロジェクトで複数のバージョンを録音することがあります。これは、映像の目的や視聴者の反応に応じて最適な音声を選択できるようにするためです。

映像に合わせたトーンでの作成

ボイスオーバーでは映像に合わせて特徴的な声や話し方で台本を読むディレクションが出される場合もあります。

商業的な営業におけるボイスオーバーでは、特徴的な声や話し方が商品のブランドに貢献することがあるといえるでしょう。

テレビ番組などのフィクション作品ではキャラクターに合わせた声にすることも必要です。声優として演技のトレーニングを行い、経験を積まなければ求められる音声は難しいです。

ボイスオーバーの仕事の流れ

ボイスオーバーの仕事の流れ

ボイスオーバーの仕事は、その特性上、一連のプロセスを経ることが一般的です。ここでは、そのプロセスを4つのステップで詳しく紹介します。

仕事の受注

ボイスオーバーの仕事は、声優事務所やクライアントから直接依頼、またはオーディションを通じて受注します。また、自分から積極的に案件を探し、提案をして自分の声が選ばれるのを待つこともあります。場合によっては、案件の短いサンプルなどを提供してのオーディションなどもあります。こともあります。場合

報酬の見積もり

報酬は、声優の経験、スキル、仕事の内容や規模によって異なります。受け身タイプでは、自分の報酬表を提示しておくのが基本です。大体は文字数あたりの単価を設定される方が多いです

コンペタイプでは、案件ごとに予算が決まっているか、大体の予算枠を提示されるケースが多いです。

打ち合わせ

報酬に納得でき、クライアントに選ばれたら、打ち合わせを行います。打ち合わせでは、原稿の内容や読み方、トーン、納品形式、リテイク回数、編集方法、納期などを確認します。これらの詳細が決まったら、契約を進めていきます。

収録

打ち合わせが終わったら、スタジオに入り、原稿を受け取ります。その後、状況説明やディレクションを受け、テストをして本番という流れいう流れがほとんどです。

収録は、原稿の長さや内容によりますが、基本的には短時間で終わるものが多いです。とにかくスピーディーで柔軟な対応力が求められる仕事といえます

ボイスオーバーの仕事を受注する方法

ボイスオーバーの仕事を受注する方法

ここでは、ボイスオーバーの仕事を受注する方法をさらに詳しく紹介します。

声優事務所に所属

ボイスオーバーの仕事は、声優やナレーターが所属する事務所に依頼されることが一般的です。そのため、多くの人は声優事務所に所属しています。

声優事務所によって、それぞれ得意なジャンルが異なります。

ボイスオーバーを希望する場合には、ボイスオーバーに特化しているところや、ボイスオーバーの仕事を多く請け負っている事務所を選ぶことが必要です。

事務所のHPにある実績を参考にしたり、実際に足を運んで詳しく話を聞いたりして、所属するか否かをを決めることが重要です。

自分で案件を探して応募する

ボイスオーバーの経験や実績があれば、フリーランスとして活動していても、制作会社やテレビ局からの依頼があります。

実際、事務所や会社に所属してボイスオーバーの経験を積んだ後に、フリーランスに転身する人も多いです。

声優歴が浅い場合や、ボイスオーバーとしての経験が少なく実績豊富といえない場合には、依頼主に対して自分を売り込む力や、どのようなことを求めているのかを聞き出すコミュニケーション能力が必要です。

映像・翻訳関連会社で働く

映像翻訳の会社では、ボイスオーバーのための台本作成や収録までを一括して行う場合もあります。そのため、声優やナレーターが登録している会社も存在します。

映画、テレビ番組、ビデオゲーム、オーディオブック、e-ラーニングコンテンツなど、さまざまなメディアにおいて外国語から日本語への音声翻訳を行います。これにより、外国のコンテンツを日本語話者にも理解しやすくし、より多くの人をアクセス可能にします。

ボイスオーバーのプロフェッショナルは、原文の意味や感情を的確に捉えながら、自然で流暢な日本語の音声を提供します。彼らは声の表現力や演技力に優れており、キャラクターやナレーションの役割を演じることができます。

クライアントの要求に合わせて声優やナレーターを選定し、プロジェクトのスケジュールや予算に応じて柔軟に対応します。さらに、録音スタジオや音響設備を提供し、高品質な音声翻訳を実現します。

ボイスオーバーのスキルを磨くなら代々木アニメーション学院がおすすめ

ボイスオーバーのスキルを磨くなら代々木アニメーション学院がおすすめ

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まとめ

ボイスオーバーの重要な役割は、視聴者に情報やストーリーを伝えることです。

仕事には、台本の読み上げやキャラクターの演技、ナレーションの録音などが含まれ、声の表現力やアクセント、語学スキルが重要です。また、柔軟性やプロの態度、スタジオでの協力も求められます。

ボイスオーバーの仕事は、職業としての魅力ややりがいがあります。自分の声を通じて多くの人々に感動や興味を与えることができるため、表現の幅も広がります。声優やナレーターとしてのスキルと経験を積み重ねることで、さまざまなプロジェクトで活躍するチャンスも広がるでしょう。

代々木アニメーション学院の声優タレント科では、実践的なトレーニングを積むことでボイスオーバーの仕事を始めるために必要なスキルを学ぶことができます。

ボイスオーバーの仕事に興味のある方は、ぜひお問い合わせくださいませ。

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