業界ナビ:ナレーターになるには?王道のなり方を3つのステップで紹介!
音声で情報を伝える仕事の中には、ナレーターとしてテレビやラジオで活躍している人がいます。
声を活かした仕事を目指す場合、ナレーターとしてのスキルを磨いておけば キャリアプランも豊かになります。また、YouTubeやラジオなどでもナレーターは重宝されるため、ナレーションのスペシャリストを目指すのもひとつの働き方です。
この記事では、ナレーターと声優の違い、ナレーターとして働くために必要なスキルとその習得方法、働き方、仕事を探すための戦略について紹介します。
目次
声優はアニメやマンガ、ゲーム、映像作品などが好きな人に人気のある職業の1つです。声優になるために資格は必要ありませんが、作品に参加するにはオーディションへの合格が求められます。 声の良さや表現力・演技力、歌唱力なども求め…続きを読む
ナレーターとは
ナレーターとは、CMや映画、テレビなどの映像作品で、情報伝達や解説などの役割を担う仕事です。
地声を生かして抑揚などを使い、視聴者への伝わりやすさはもちろん、作品の世界観へ没入させるための重要な立ち位置でもあります。
しかし、ナレーター以外にも声で情報伝達や解説をする仕事も多いため、声優とアナウンサーでどのような違いがあるのかを理解しておきましょう。
声優との違い
声優もナレーターも、自分の声を使って表現する部分は同じですが、役割には大きな違いがあります。声優は、台本を読みながらキャラクターの動きや感情に合わせた演技が求められます。
ナレーターは、あくまでも番組内のナレーションが役割です。キャラクターを演じる必要はなく、番組の世界観に合わせた語り口で映像の説明に徹しています。
どちらも表現力や演技力が必要になりますが、キャラクターを演じるか演じないかが声優とナレーターを分けるポイントといえるでしょう。
アナウンサーとの違い
ナレーターとアナウンサーの違いとして、アナウンサーは現場での生放送に対応し、一方でナレーターは事前に収録された音声を使用する傾向があります。
ナレーターは映画やドキュメンタリーなどの作品において、物語や情景を豊かに表現する役割を担っています。作品の世界観や登場人物の心情を反映させる声の演技を行うことで、視聴者により深い感情を伝えることができます。
一方、アナウンサーは情報を分かりやすく伝えることに特化しています。生放送においてリアルタイムに情報を伝える役割を果たし、ニュースやスポーツ中継などの現場で活躍します。
ナレーターの主な仕事内容・収入
ナレーターは、表現力と声を活かして多岐にわたる分野で活動します。
テレビやラジオの番組では、視聴者に情報を伝える重要な役割を果たします。ドキュメンタリーでは、視聴者を現場へと引き込むエモーショナルなナレーションを提供し、ニュースでは客観的で明瞭な報道を行い、バラエティやドラマでは、物語を引き立てる演出を提供します。また、広告では商品やサービスの魅力を伝えるために、魅力的で説得力のあるナレーションを行います。
イベントやライブコンサートでは、観客を盛り上げるMCとしての役割を果たしたり、商品発表会では新製品の特徴を伝えるナレーションを担当します。さらに、公共施設や携帯電話のアプリケーションなどで使われる案内放送、アナウンスなどもナレーターの重要な仕事の一つです。
ナレーターの報酬は仕事の内容や規模、経験によって大きく異なります。一本のラジオやテレビ番組で80,000円から100,000円の報酬を得るナレーターがいる一方、ベテランであればそれ以上稼いでいる人も存在します。
ただし、新人の場合は一本の仕事の報酬は数千円程度となることが一般的です。また、大手の声優事務所に所属している場合、ナレーターの平均年収は約300万円となります。
ナレーターの年収は仕事の量や需要によっても変動します。仕事が少ない新人の場合、年収は100万円から300万円程度となることがありますがすが、ベテランになると年収はケタ違いということも多いです。
ナレーターの働き方は2種類
ナレーターとして働く場合、一般的には事務所に所属するか、フリーランスとして活動するかの2つの選択肢があります。それぞれの働き方にはメリットとデメリットが存在します。
ここでは、それぞれの働き方について紹介します。
事務所に所属する
ナレーターとしての基本的な働き方は、声優や芸能の事務所に所属して仕事を受ける形がほとんどです。イベント会社や制作会社に所属する場合もありますが、多くは事務所のオーディションを受けて所属します。
まれにスカウトされて事務所に所属する人もいますが、可能性はゼロに近いと思っておいた方がいいでしょう。
どの業界でナレーターをしたいのか決まっている場合は、映画やテレビなど仕事がしたいジャンルに合わせて事務所を選ぶのも効果的です。事務所に所属する場合も、最初は他の声を使った仕事に挑戦しながら、将来的にナレーターの仕事を目指す方法もあります。
事務所に所属した後は、事務所が用意した仕事や、応募した仕事のオーディションを受けるなどで仕事が決まります。
フリーランスで活動する
事務所に所属することなく、フリーランスとしてナレーターをしている人もいます。
フリーランスの場合は、事務所のサポートが受けられないため、自分で仕事に応募し、オーディションに参加する形になります。
売り込みはもちろん、実績を積めるかどうかも全て自己責任となるため、険しい道になることは覚悟しなければなりません。
最近ではYouTubeでナレーション活動をすることも可能なので、そういったところから経験を積んでいくのもよいでしょう。
何かしらの実績がついてくれば、その実力に見合った仕事が受けられるようになります。
ナレーターになる方法を3つのステップで紹介
本格的にナレーターを目指すには何から始めるべきなのでしょうか?ここでは、未経験からナレーターになるまでの基本的な流れを3つのステップで紹介します。
①養成所や専門学校でスキルを学ぶ。
ナレーターになるためには知識やスキルが必要になるため、養成所や専門学校でナレーションについて学ぶのが基本です。
何も習わず未経験でそのまま ナレーターになるのは非常に困難であるため、専門家からナレーションの知識や技術を学ぶことが大切です。
独学だけでは発声や細かなニュアンスの違いなど理解できない部分もあるため、しっかりとした技術をプロから学びましょう。
②ナレーター関連の事務所に所属する。
専門的な知識やスキルを身につけたら、次は声優や芸能の事務所への所属を目指します。
基本的には、事務所のオーディションを受けて合格しなければなりません。事務所に所属できたら、依頼されたナレーター関連の仕事を任せられる形がほとんどです。
また、事務所に所属した後もスキルを磨くことが大切です。仕事を任せられるには事務所からの信頼も必要となるため、期待に応えられるだけの努力をすることも忘れないようにしましょう。
③ボイスサンプルから選ばれる
事務所から直接依頼を受けて仕事を担当する場合もありますが、ナレーターの仕事は、ボイスサンプルを元に候補として選ばれることも多いです。
ナレーターを続けていけば名指しで依頼をしてもらえることもあるため、数十人いるライバルの中から選ばれるだけの技術力とコミュニケーション能力を持つことも重要です。
確かに事務所にいればフリーランスよりも仕事のチャンスは舞い込みますが、実力が伴わなければいけないという厳しい世界であることは認識しておきましょう。
ナレーターに向いている人の特徴
ここでは、ナレーターに向いている人の特徴を紹介します。
文章を読むのが好き
ナレーターは用意された原稿を読むことになるため、文章を読むのが好きな人に向いている仕事だといえます。もちろん、ただ文章を読むだけでなく表現力も必要となりますが、朗読が好きであれば、文章をうまく読めるようになろうと努力することも苦になりにくいです。
特に朗読劇に参加するのが好きだったという方であれば、ナレーターはぴったりな仕事となるでしょう。何事も好きなものであればモチベーションが高い状態で仕事に臨めるため、仕事を楽しめるかどうか考えるのも大切です。
自己表現が得意
ナレーターに向いている人の2つ目の特徴は、想像力が豊かで自己表現が得意な人です。クライアントはもちろん、視聴者が何を見たいと思っているのかを想像できなければなりません。
さらに、オーディションを受けることが多いため面接官の前で自分をアピールするための自己表現が必要になります。相手を納得させ、世界観に引き込むためにはどのように読み上げればいいのか想像して、それを自分の演技や抑揚で表現できる力こそがナレーターの仕事に求められます。
コミュニケーション能力が高い
ナレーターとして仕事をするには、コミュニケーション能力の高さも重要です。
文章を読む仕事をする ナレーターは、クライアントをはじめとして、プロデューサーや音声さん、ディレクターなどとのコミュニケーションを取る機会が多くあります。
相手の意図を読み取るためには、その人のことを知らなければならないため、関係者と話を詰めておかなければなりません。
加えて、オーディションでは受け答えも必要となるため、人との会話が苦手な方には難しい面を持っています。
ナレーターに求められるスキル
ここまで、ナレーターに向いている人の特徴について紹介してきました。次に紹介するのは、ナレーターとして求められる4つのスキルです。
表現力
ナレーターになるには、表現力や演技力が必要になります。
声優と比べれば演技する幅は少ないかもしれませんが、ただ文章を読むだけでは視聴者を引き込めません。そこで重要になるのが、作品の世界観に合わせて表現方法や演技を変え、視聴者を納得させる表現力です。
文章を淡々と読み上げるストレートナレーションの技術も必要ではありますが、クライアントの要望に応じて演技の使い分けができる技術も必要になります。
他にも、滑舌の良さや正しいイントネーションなどの基本的な技術も必要となるため、全体的な演技力と表現力を高めておきましょう。
理解力
ナレーターには、引き受けた仕事の原稿をしっかりと理解して演じられる理解力も必要です。
用意された文章を読むナレーターですが、書いてある意味がわからなければ抑揚をつけたり、演技をしたりするのも困難です。
例えば暗い内容のシーンなのに、明るい雰囲気で文章を読んでは世界観を壊してしまいます。自身が読んでいる文章はどんな意味を持っていて、どのような意図で書かれているのか理解しなければなりません。
文章を理解するには知識も必要です。さまざまなことに興味を持ち、物事を知るために日々の研鑽が欠かせません。
読解力
原稿を読み解く読解力もナレーターに求められます。
理解力に似ていますが、書いてある文章である程度の雰囲気を読み取る力も必要になります。書いてある文章のつながりから適切なピッチにしたり、抑揚をつけたりするのも仕事です。
仕事によっては、打ち合わせ時間があまり取れないケースもあるため、読解しながら演技をする癖をつけておきましょう。1から100まで全て聞かなければ仕事ができない人と、ある程度理解して柔軟に対応できる人では、後者の方が重宝されます。
読解力を身につけるには、さまざまな文章を読み、登場人物の気持ちや言葉の意味などを理解する練習をするのが効果的です。
マルチタスクをこなす力
ナレーションを行う場合、映像のタイミングに合わせて原稿を読み上げたり、切り替わる場面に合わせて抑揚を変えたりしていかなければなりません。特に生放送では、多くの情報を一度に処理しながら仕事をこなす、マルチタスクが不可欠です。
その場、その場面で適切な対応が求められるナレーターは一度にたくさんのことに対応できる柔軟さも求められます。いきなり全てを完璧にこなすのは難しいため、読み上げるのに時間制限をつけたり、さまざまな文章を演じ分けて読み上げたりするなどの練習を重ねましょう。
ナレーターの将来性について
ナレーターの活動は、情報番組などを担当し、プロのナレーターや声優、アナウンサーとして活躍するケースと、スタジオで録音機材を使って声を提供するケースと多様です。
AIの進化でナレーションの仕事がなくなるのではと心配されることもありますが、実際には人間の感性を伝えるナレーションは依然として必要とされています。
音声合成ソフトの進歩によって、機械がナレーションを代替する可能性もありますが、人間ならではの温かみを伝えるナレーションは機械では真似できません。
ナレーターは自らの語りを磨き続けることが重要です。素晴らしいナレーションが今後も求められるでしょう。
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まとめ
ナレーターになるための手順や必要なスキル、特性、働き方などを紹介していきました。
ナレーターは、自己表現が得意でコミュニケーション能力が高い人に向いています。また、養成所や専門学校で技術を磨き、事務所に所属したりオーディションを受けることで、プロのナレーターとしての道を歩み始めることができます。
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