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業界ナビ:ホイッスルボイスの出し方を5つのステップで紹介!練習時の注意点は?

ホイッスルボイスの出し方を5つのステップで紹介!練習時の注意点は?

「個性を出したい」「憧れのあの人のような声が出したい」と、ホイッスルボイスに興味を持っている方は多いのではないでしょうか。

ホイッスルボイスは特殊な発声方法を必要とするため、正しい知識を持って練習をしなければ声帯を痛めてしまう原因になります。

ホイッスルボイスの練習で無理しないためにも、基礎知識から発声方法や適切な練習方法を確認することから始めましょう。

この記事では、ホイッスルボイスの基本概要から出し方、練習方法や注意点などを紹介します。


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ホイッスルボイスとは

ホイッスルボイスとは

ホイッスルボイスとは、「超高音発声」や「超ハイトーン」とも呼ばれる、人間が発声できる最も高い声を指します

明確な音源の線引きはされていませんが、まるで笛のような音に聞こえることからホイッスルボイスと名付けられました。

ホイッスルボイスは、構音型と気流型と呼ばれる2種類に分けられます。ここでは、それぞれがどのような声なのかを詳しく解説します。

構音型ホイッスルボイス

構音型ホイッスルボイスは、超高音かつクリーンな音のする発声方法です。オペラ歌手なども扱うテクニックで、習得できればロングトーンのホイッスルボイスが出せるようになります。

口笛と同じ方法で発せられる声で、声帯を振動させて発せられる声ではありません。声帯の間を通る気流を使って高音を発声させる方法が用いられています。

うまく発声できれば、大きな声量でも安定した声が出せるようになるでしょう。

気流型ホイッスルボイス

気流型ホイッスルボイスは、スクリームと呼ばれる高音のデスボイスのような音を出すタイプです。構音型よりも笛に近い音に聞こえる特徴を持っています。

気流型の場合は、声帯周りや全体を収縮させた隙間から音を出します。落ち着いた音楽ではなく、メタルのような激しい曲調に合う独特な魅力を持ったテクニックといえるでしょう。

ホイッスルボイスの出し方を5つのステップで紹介

ホイッスルボイスの出し方を5つのステップで紹介

ここでは、ホイッスルボイスを出すための基本的な方法を5つのステップに分けて紹介します。

ホイッスルボイスが身につくまでは以下の手順を繰り返し行い、無理をせず自然に発声できる状態を目指しましょう

ステップ1:声帯を閉める

まずは、声帯を閉める練習から始めます。

声帯を閉める感覚が分からない方は、喉の奥を開いて出すため息を声帯でせき止める練習をすると、感覚が掴みやすいです。最初のうちはため息を止める際に声を出してもよいため、声帯を閉める練習を重ねましょう

声を出さなくても声帯が閉められるようになれば、ホイッスルボイスを安定して出せるようになる第一歩です。

ステップ2:声帯をゆるやかに閉める

声帯を閉める感覚がつかめたら、次は緩やかに声帯を閉められるように練習します。

今度はゆっくりと吐く息の量を減らしていくのをイメージして、力を入れすぎずリラックスした状態で声帯を閉めていきましょう。

ため息を声帯で止める感覚がつかめていれば、少しずつ力を入れるのも難しくないため、ゆっくりと繰り返し行ってみてください。

声帯を思うようにコントロールできるかどうかが、ホイッスルボイスを出せるかに大きく関わってきます。

ステップ3:吸気発声で音を出す

声帯の閉鎖が自然にできるようになったら、いよいよ ホイッスルボイスの発声練習に入ります。最初に身につけるテクニックは、息を吸いながら声を出す吸気発声です。

しゃっくりをした時に声が出てしまうことをイメージすると、感覚も掴みやすくなるでしょう。

まずは息を吸いながら声を出すことに集中して、ある程度音程をコントロールできるように練習を重ねていくと効果的です。

吸気発声がスムーズにできるようになれば、ホイッスルボイスを出す基礎ができあがったといえます。

ステップ4:吸気発声で高音を出す

吸気発声を習得したら、高音を出す練習に入ります。

呼気発声で高音を出すテクニックはホイッスルボイスの基礎的な発声方法となるため、完成に大きく近づいたといえるでしょう。また、高音を出す際は声帯がしっかりと閉まっているか確認しながら練習を重ねてください。

低音も高音も安定して出せるようになったら、最後のステップへと進む準備ができた証拠です。

ステップ5:吸気発声で高音を出す

声帯の閉鎖と吸気発声で高音が出せる状態になったら、最後の仕上げとして呼気発声で高音を出す段階に入ります。

声門で高音を出す練習を重ねて、息を吐きながらでも笛のような高音が出せるようになればホイッスルボイスの出来上がりです。

あとは、閉鎖感を感じないぐらいになるまで練習を重ねて、ホイッスルボイスが安定して出せるようになるのを目指します。

あくまでも無理のない範囲で練習を続けて、時間をかけて習得することを意識しましょう。

ホイッスルボイスが上達するおすすめ練習法

ホイッスルボイスが上達するおすすめ練習法

ホイッスルボイスの出し方を覚えたら、次は上達を目指して練習していくのみです。しかし、ただ適当に練習を重ねていても上達するのは難しいため、効果のあるおすすめの練習方法を紹介します。

目的を持って練習を重ねるのが、テクニックを上達させるためにも重要なポイントです。

基本的な発声方法を習得する

ホイッスルボイスの基本的な発声方法には、以下の3種類があります。

  • 地声と裏声を混ぜる『ミックスボイス』
  • 裏声を鼻のあたりに向かって発声し響かせる『ヘッドボイス』
  • 声帯を閉じて「あ゛あ゛あ゛」とホラー映画のような声を発声する『エッジボイス』

特に裏声はミックスボイスとヘッドボイスに必要になるため、裏声を出せるようにするのが先決です。

それからミックスボイスとヘッドボイスがスムーズに出せるように練習し、エッジボイスで声帯閉鎖の練習を重ねるとホイッスルボイスも上達しやすくなります

基礎となる吸気発声を習得する

吸気発声はホイッスルボイスの基礎となるため、テクニックを上達させるためにも習得が欠かせません。息を吸いながら声門を閉じて発声する吸気発声は、引き笑いを思い浮かべると理解しやすいです。

練習としては、 エッジボイスで出した息を吐き切った後に息を吸ったまま発声すると出しやすいです。エッジボイスを出さずに吸気発声が出せるようになれば、習得したといえるでしょう。

慣れてくれば少ない息で高音を出すことも可能です。

ホイッスルボイスの練習をするときの注意点

ホイッスルボイスの練習をするときの注意点

ホイッスルボイスを習得するには練習量も必要になりますが、無理な練習は声帯を痛めつけてしまいます。声帯にダメージを残しホイッスルボイスが出せなくなってしまっては意味がないため、以下のポイントに注意しながら適切な練習をしましょう。

喉の痛みを感じたら即中止

ホイッスルボイスの練習中に、喉に痛みを感じた場合は危険なので即中止するようにしてください。

ホイッスルボイスは声帯に負担がかかってしまう発声方法ですが、痛みが出る場合はまだ基礎的な発声が身についていないことが考えられます。

ミックスボイスやヘッドボイス、エッジボイスなど、まずは基本的な発声の練習を見直し、喉に痛みが出ない下地を作ることを意識しましょう。

練習時間は5~10分程度

長時間の練習は声帯にとって大きな負担となるため、5分〜10分程度に抑えるようにしましょう

うまく発声できないと熱中して時間を忘れがちですが、短時間集中で無理なく練習するようにしてください。

また、短時間であっても喉に異変を感じたら練習は中止するようにしてください。練習しながら喉の調子を見て、コツコツと練習を重ねるのがホイッスルボイスの正しい習得方法です。

体調がよくてリラックスしているときに練習する

ホイッスルボイスを練習する際は、リラックスしている状態かつ体調が万全な時に行うようにしましょう。体調が悪かったり身体がリラックスできていない状態で練習してしまうと、声門を閉じる動作がうまくいかず発声の難易度が高くなってしまいます。

体の調子が悪い時は無理をせず、万全な体調とリラックスできる環境で練習した方が効率の良い練習ができるため、無理な練習は禁物です。

大声を出せる環境を用意する

ホイッスルボイスは発声方法上、どうしても大きな声が出てしまうため、近所迷惑になってしまう恐れがあります。

また、近所迷惑を恐れるあまり声を抑えてしまうと練習効率が下がるばかりか、声を抑えようと無駄な力が入ってしまって喉を痛めてしまうかもしれません。

ホイッスルボイスの練習をする際は、スタジオやカラオケルームなどの大きな声が出せる場所を活用するとよいでしょう。

周りに気を使わずに練習できる場所は、気持ち的にもリラックスした状態で練習に望みやすくなります

専門家から指導を受けるのが理想

ホイッスルボイスを習得する際は、専門家から指導を受けるのが理想的です。

特に基本的な発声方法に不安がある方は、声帯を傷つけない方法を熟知している専門家にサポートしてもらった方が効率的に練習できます。

指導を受けるとなると費用もかかってしまいますが、適切な練習方法を指導し、どこが悪いか教えてもらえるのは上達にも非常に効果的です。

ホイッスルボイスを出せる主なアーティスト

ホイッスルボイスを出せる主なアーティスト

ホイッスルボイスの解説や発声方法の紹介だけではイメージしづらい部分もあるため、 実際にホイッスルボイスを活用しているアーティストから学ぶことも大切です。

どのアーティストも非常にハイレベルなため簡単に真似できるわけではありませんが、目指すべき目標が決まっていると練習にも力が入ります。

ここでは、ホイッスルボイスを出せる主なアーティストを紹介します。

Ariana Grande

Ariana Grandeは、構音型ホイッスルボイスを巧みに扱う女性シンガーです。

音程に関しては通常の裏声と同じ高さですが、クリーンできれいな高音を繰り返し使用できる高レベルなテクニックを持っています。

歌手や歌い手を目指す方にとっても参考にしやすい歌声を持っているため、YouTubeなどにアップされている動画を参考にしてみるとよいでしょう。

DIR EN GREY

日本のビジュアル系ロックバンド「DIR EN GREY」のボーカリストである京は、気流型ホイッスルボイスを巧みに使います。

まさにスクリームと呼ばれるのにふさわしい、迫力のあるホイッスルボイス を求めている方はとても参考になるでしょう。

また、スクリームのさまざまな種類が使い分けられているため、色々な曲を聞いてみることをおすすめします。

MISIA

圧倒的な歌唱力と高域の広い歌声が特徴のMISIAも、ホイッスルボイスをひとつの発声方法として活用しています。

広い音域を持ちながら超高音のホイッスルボイスも活用されるため、歌のアクセントとして際立っているのが特徴的です。

特に「つつみ込むように」という楽曲では、迫力のあるホイッスルボイスで歌が始まるため、インパクトのある声を参考にしたい方にうってつけといえるでしょう。

Mariah Carey

Mariah Careyはアメリカを代表する女性シンガーで、最低音から最高音まで幅広い音域でツヤのある美しい声は、まさにトップクラスの歌声です。

ホイッスルボイスをアドリブで利用することも多く、「Emotions」という曲では、終盤にホイッスルボイスを活用することで曲を盛り上げています。

曲の盛り上げやアドリブに自在に利用し、印象に残る声を目指したいのであれば、Mariah Careyのホイッスルボイスは知っておくとよいでしょう。

しゃけみー

しゃけみーは歌い手として活躍しており、人の声とは思えないような独特な構音型ホイッスルボイスを使用することで有名です。

非常に高音域のホイッスルボイスを、ぶれなく出せる高い技術力を持っています。

通常の歌では求められることのないレベルのものとなっていますが、より高音のホイッスルボイスを目指したい方は一度聞いてみることをおすすめします。

ホイッスルボイスを身につけると武器になる!

ホイッスルボイスを身につけると武器になる!

ホイッスルボイスは歌手を目指す上で絶対に必要なスキルというわけではありませんが、使用できれば表現の幅が広がり、歌手としての武器となるでしょう。独学で身につけることもできますが、喉を痛めず効率的に習得するには、プロのボイストレーナーにサポートしてもらうのが最適です。

代々木アニメーション学院では、様々なヴォーカルテクニックのレッスンを行っています。正しい発声方法や、ブレスのはき方まで専門家の指導が受けられるため、ホイッスルボイスを活かした歌手を目指す方にも効果的な学びの場です。

無料相談会も開かれているため、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

まとめ

歌手が超高音の発声方法として用いるホイッスルボイスについて、発声から練習方法、注意点の解説や使い手であるアーティストの紹介をしました。

ホイッスルボイスは絶対に必要なスキルではありませんが、身につけておくと曲のアクセントになったり、異なるジャンルの楽曲に挑戦できたりと、歌手としての活躍の幅を広げるのに役立ちます。

練習し始めてすぐに習得できるものではありませんが、声帯を傷つけないよう慎重に練習を重ねて行きましょう。

また、ホイッスルボイスの効率的な練習やスキルの上達をしたいのであれば、ボイストレーナーの指導を受けることも視野に入れて習得を目指しましょう。

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