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業界ナビ:ビブラートとは?3つの出す方法や上手に出せない人の解決方法を紹介!

ビブラートとは?3つの出す方法や上手に出せない人の解決方法を紹介!

声を心地よく響かせ、歌を上手く聴かせる効果があるビブラートは、カラオケの採点項目にも設定されているなど、「もっと歌が上手くなりたい!」と思っている人には欠かすことができないテクニックといえます。

また、キャラクターソング(キャラソン)や主題歌など歌のレコーディングやライブなどを行う声優にとっても、ビブラートは大切です。

演技の幅が広がる、歌唱力が向上することで声優アーティスト・声優アイドルとしての活躍が見込めるなど、自分のスキルや価値を高めて将来につなげることもできるでしょう。

ビブラートは代表的な歌唱テクニックの一つであるものの、「きれいにビブラートをかけられない」「どうやってビブラートをかければいいかわからない」と悩んでいる人は少なくありません。

そこでこの記事では、ビブラートとはどのような技術か、声優が習得するメリット、3種類のビブラートの出し方、ビブラートを上手く出せない人の特徴と解決法について解説します。

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ビブラートとは?声優が取得するメリット

ビブラートとは?声優が取得するメリット

ビブラートとは、歌を歌うときにわざと声を揺らすテクニックのことです。歌のフレーズの終わりに声をまるで『波』のように揺らすことで音を美しく響かせ、歌を上手く聴かせる効果があります。

例えば、とても感情豊かで情熱的な曲を歌うとき、「あーーー」のようにただ音を平坦に伸ばすだけでは、盛り上がりに欠け、やや物足りない印象になりがちです。

そこで、ビブラートによって「あ〜〜〜」と声を小刻みに揺らすことで、声に深みや表情を与えることができます。

ビブラートは、ただ声を揺らすだけでは上手く聴こえません。揺れ幅や間隔を一定に保つことで、安定したナチュラルで美しいビブラートを掛けることができます。

このように、ビブラートは歌を歌うときに重要なテクニックですが、声優を目指している人もビブラートの習得には大きなメリットがあります。

それが「キャラソンが歌いやすい」と「演技の幅が広がりやすい」という点です。ここから、それぞれについて詳しく解説します。

キャラソンが歌いやすい

ビブラートをマスターしておけば、アニメやゲームなどで登場するキャラクターが歌う楽曲である『キャラソン(キャラクターソング)』が歌いやすくなります。

アニメや漫画、ゲームの登場人物になりきって歌うキャラソンは、そのキャラクターの個性や感情を表現する重要なものです。

ビブラートをマスターして自由自在に使いこなすことで、キャラクターの感情をより深く表現し、ファンにより強い印象を与えることができるでしょう。

キャラソンはアニメやゲームのシーンとリンクしていたり、キャラクターの生い立ちや世界観を反映していることが多いため、ビブラートによって歌の表現力がアップすることで、作品の世界観をより一層引き立てることもできます。

キャラソンは歌が上手いか下手かということは重視されないことも多いものの、歌唱力が高ければ印象に残りやすく、話題になる可能性もあるでしょう。

演技の幅が広がりやすい

声優がビブラートをマスターすることには、演技の幅が広がるというメリットもあります。声優はキャラクターに声を吹き込むことが仕事ですが、その個性はさまざまです。

自分と同じ性別のキャラクターを演じることもあれば、異性のキャラクター、時には人間ではないキャラクターを演じることもあります。ビブラートは歌に限らず『声を揺らす・震わせるテクニック』などで、技術を身につけておけば音声収録のときにも役立てられるでしょう。

また、中には『歌が上手い』という設定のキャラクターも存在します。このようなケースの場合、キャラクターを演じる声優とキャラソンを歌う歌手を分ける場合と、声優がキャラソンまで担当する2つのパターンがあります。

声優が自らキャラソンを担当する場合、歌唱力がなければキャラクターの設定に説得力が無くなってしまい、ファンに違和感や不満を抱かせてしまうことになるかもしれません。

反対に、ビブラートなどさまざまな発声テクニックを身につけておけば、説得力を持って『歌が上手いキャラクター』を演じることができます。

歌が下手なフリをするのは簡単ですが、歌が上手くなるためにはトレーニングが必要です。

自分の可能性を広げ、チャンスをものにするためにも、ボイストレーニングを行いビブラートをはじめとした基本的な歌唱テクニックを身につけておくことが大切です。

ビブラートを出す方法は全部で3種類!

ビブラートを出す方法は全部で3種類!

ビブラートの出し方は一つではなく、全部で3つの方法があります。

  • あごを使うビブラート
  • 喉を使うビブラート
  • 横隔膜を使うビブラート

上から下にいくにつれて、難易度が高くなっていきます。まずは一番簡単な「あごを使うビブラート」から練習して、ビブラートのコツを掴んでいきましょう。

ここからは、それぞれのビブラートの出し方について解説します。

あごを使う

あごを使うビブラートは、あごを動かすことで音を揺らします。あごの動きをしっかりイメージして、動かしてみましょう。以下でやり方を紹介します。

  1. 1.「あー」と声を出す
  2. 2.あごや口を上下に動かして声を揺らす

これだけでビブラートがかかります。上手くできないときは「あうあうあう」と言うようなイメージで行うと動かしやすいでしょう。あごを使うビブラートは3つの中でも一番簡単にできるビブラートなので、ぜひチャレンジしてマスターしてみてください。

喉を使う

喉を使うビブラートは、揺らした振動で音程を変えることでかかる細かく波のあるビブラートで「ちりめんビブラート」とも呼ばれます。

  1. 1.ゆっくりのスピードで「あぁあぁあぁ」と抑揚を付けた声を出す
  2. 2.徐々にスピードアップして大きな音の「あ」と小さな音の「ぁ」の間隔を縮めていくとビブラートになる

喉のビブラートは無駄な力が入ってしまいやすいため、体をリラックスさせた状態で行うのがきれいなビブラートを出すポイントです。焦らず何度も練習して、習得していきましょう。

喉を使ったビブラートは細かな波がつくりやすく、自然で美しいビブラートになります。

横隔膜を使う

横隔膜とは、みぞおち辺りにある薄い筋肉でできた膜のことで、呼吸時に重要な役割を果たしています。しゃっくりのときに痙攣を起こしたり、笑ったときに震えたりするのが横隔膜です。

横隔膜を揺らすことで声を揺らしてビブラートをかけます。

  1. 1.犬の呼吸のイメージで「ハッハッハッ」と荒い呼吸をする。このとき、横隔膜の動きを感じられるので横隔膜が動く感覚をしっかり掴む
  2. 2.犬の呼吸を維持したまま「あー」と声を出すと、ビブラートがかかる

横隔膜は普段意識して動かすことのない筋肉のため、あごや喉を使う方法と比べると、横隔膜を使ったビブラートの難易度は高めです。しかし、横隔膜を使ったビブラートは安定感があり、自分で揺れや速さなども調節しやすいため、もっとも理想的なビブラートだといわれています。

最初は難しいかもしれませんが、練習を繰り返して、横隔膜でかけるビブラートをマスターしましょう。

ビブラートのおすすめ練習法3選

ビブラートのおすすめ練習法3選

ここからは、ビブラートを鍛えるためのおすすめの練習法を紹介します。一つひとつマスターして、ビブラートの上達につなげましょう。

腹式呼吸の習得

ビブラートを上達させるために、腹式呼吸をマスターしましょう。

腹式呼吸を習得すれば、お腹の筋肉を使ってたっぷりと肺に空気を取り込めるようになり、息の量が必要な歌唱テクニックもやりやすくなります。総合的な歌のスキルアップに欠かせないテクニックなので、早い段階で習得しておくのがおすすめです。

腹式呼吸による深い呼吸にはリラックス効果もあり、喉や体全体の緊張をほぐしてくれます。お腹と胸にそれぞれ手を当てて、お腹の方に空気が入っているか確かめてみましょう。

喉とあごを揺らす練習

喉を使ったビブラートやあごを使ったビブラートをマスターするには、それぞれ喉やあごをなめらかに揺らせるようになる必要があります。

トレーニングを繰り返して、安定して音を振動させられるようにしましょう。

喉でかけるビブラートは、喉の振動によって音程を変化させることを意識して練習するのがポイントです。上記の喉を使うビブラートの出し方で紹介したように、喉を意識しながら、最初はゆっくり、段々とスピードアップして「あぁあぁあぁ」と声を出しましょう。

あごでかけるビブラートも同様で、上で紹介した方法で「あー」とロングトーンで声を出し、口を軽く上下に開け閉めして声を出して音を揺らして練習します。「あうあうあう」もしくは「おうおうおう」だとやりやすいでしょう。

ロングトーンの練習

できるだけ長く声を出し続ける『ロングトーン』が上手くできるようになると、ビブラートもきれいに聴こえるようになります。

ロングトーンを練習するときは、最初から最後まで一定に保つことが大切です。息の量・声の強さ・音程を変えずに一定にして息を吐ききるまで行いましょう。

ロングトーンを安定して出すためには、腹式呼吸がしっかりできている必要があります。腹式呼吸も合わせて練習しましょう。

【男性編】ビブラートのおすすめ練習曲3選

【男性編】ビブラートのおすすめ練習曲3選

ここからは、ビブラートの練習におすすめの男性アーティストの曲を紹介します。

粉雪/レミオロメン

冬の定番ソングであるレミオロメンの『粉雪』は、エモーションなサビが印象的なバラードです。

スローテンポなのでビブラートの練習にはぴったりの一曲でしょう。ただし、サビのハイトーン部分は音程が難しいため、繰り返し練習が必要です。ハイトーン部分はビブラートではなく、通常のロングトーンで歌ってもいいかもしれません。

家族になろうよ/福山雅治

福山雅治さんの『家族になろうよ』はビブラートを使うポイントがいくつもあるので、ビブラートの練習にぴったりの曲です。喉を使ったビブラートと横隔膜を使ったビブラートの両方が練習できます。

音程も高くないので、高い声が苦手な人も無理なく練習できる曲です。

大きな古時計/平井堅

平井堅さんの『大きな古時計』はスローテンポな曲で、ゆったり落ち着いたビブラートが練習できます。

「しゃくり」や「フェイク」といったテクニックも練習できるので、ビブラートだけでなく総合的に歌唱を高めたいという人にもおすすめです。

【女性編】ビブラートのおすすめ練習曲3選

【女性編】ビブラートのおすすめ練習曲3選

続いては、ビブラートの練習におすすめの女性アーティストの曲を紹介します。

STORY/AI

AIさんの『STORY』はビブラートがわかりやすく、音程も取りやすいのでおすすめの曲です。

AIさんは曲の中のすべてのロングトーンでビブラートをかけているので、ビブラートを練習するポイントがたくさんあります。テンポもローテンポなので、しっかりビブラートがかかっているか、安定しているか確かめながら練習できるでしょう。

雪の華/中島美嘉

中島美嘉さんの代表曲の一つ『雪の華』は透き通るようなファルセットが魅力の楽曲です。

ファルセットのビブラートを練習したいときにぴったりで、効果的にビブラートをかけることで曲の世界観に深みを持たせることができるでしょう。歌の表現力をアップさせたい人にもおすすめの曲です。

紅蓮華/Lisa

大ヒットアニメ『鬼滅の刃』のオープニングテーマのLisaさんの『紅蓮華』はテンポが早く、音数も多いため難易度は高め。ですが、ロングトーンが多くビブラートの練習にはピッタリの曲です。

キーがかなり高めなので、声が出しにくい場合はキーを少し下げて練習してみるといいでしょう。エモーショナルな曲なので、歌いこなすことができればビブラートのテクニックだけでなく、歌の表現力もアップするでしょう。

ビブラートを上手に出せない人の特徴と解決法

ここからは、ビブラートを上手に出せない原因とその解決策について紹介します。「ビブラートが上手く出せない」という人は、なぜビブラートが出ないのか、その原因を知ったうえで対処しましょう。

力みすぎ

ビブラートを出すときは、体がリラックスしている必要があります。力みすぎて喉、首、体が緊張してしまっている状態だと、上手くビブラートを出すことができません。

歌を練習し始めたばかりのときはどうしても力が入ってしまいがちになるため、まずは深呼吸をして体をほぐしたり、軽くボイストレーニングをしてリラックスしてからビブラートにチャレンジしてみましょう。

腹式呼吸を習得できていない

ビブラートを上手く出すためには、腹式呼吸を習得する必要があります。特に、横隔膜でかけるビブラートは腹式呼吸ができるのとできないでは、やりやすさや安定感が変わってきます。

「腹式呼吸がよくわからない」「腹式呼吸はわかるが身についていない」という人は、まずは練習を繰り返して腹式呼吸をマスターしましょう。

横隔膜が意識できていない

横隔膜を使ったビブラートを出すときは、しっかりと横隔膜を意識する必要があります。

「横隔膜がどこかわからない」「横隔膜が動いているかわからない」という人は、犬がするような「ハッハッハッ」という呼吸を真似して、横隔膜が動く感覚を掴みましょう。

ビブラートを上手に出すためにはプロから指導を受けるのがおすすめ!

「自己流でビブラートのトレーニングをしているけど上手くできない」「あごのビブラート、喉のビブラート、横隔膜のビブラートの違いがよくわからない」など、ビブラートに悩んでいる人はプロの指導を受けるのがおすすめです。

なぜビブラートが出ないのか、何ができていないのか、何を練習すればきれいなビブラートが出せるようになるのか、ボイストレーナーなどプロによる的確な指導を受けることで、着実に技術を向上させることができます。

代々木アニメーション学院では、ビブラートはもちろん、腹式呼吸やコーラスワーク、リズムトレーニングなど歌唱や発声に関するテクニックを基礎からしっかりと学ぶことが可能です。

業界の第一線で活躍している講師陣による、実践的で時代に応じた最新の授業を受けられます。まずはぜひ、お気軽にオープンキャンパスに参加してみてください。

まとめ

ビブラートは、声を揺らすことで音を美しく響かせるテクニックです。

ビブラートを習得すれば歌唱スキルが向上するだけでなく、キャラソンや歌いやすくなる、演技の幅が広がるなど、声優を目指している人にとっても多くのメリットがあります。

代々木アニメーション学院では、充実した設備とカリキュラムで本気で夢を追いかける方の後押しをしています。無料相談会も行っていますので、まずはぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

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