業界ナビ:滑舌を良くする方法は?7つのポイントと滑舌が悪くなる原因を紹介

滑舌が悪いと相手に話しが上手く伝わらず、コミュニケーションに影響を及ぼす場合があります。また、歌う際にも滑舌が悪いと歌詞が聞き取りにくくなるでしょう。
滑舌の悪さは、トレーニングで改善できる場合もあります。滑舌を良くするためには、原因を知って正しいトレーニングを行うことが重要です。
この記事では、滑舌が悪くなる原因や良くする方法、改善するメリットなどを詳しく紹介します。上手くいかない場合はプロに教わる選択肢もあるため、ぜひ参考にしてください。
滑舌を良くする方法おすすめ7選

滑舌はトレーニングで改善できる場合もあります。ここでは、自宅でもできる滑舌を良くする方法を7つ紹介します。
思い切り笑顔で笑う
思い切り笑顔で笑うことは、滑舌を良くするために効果的な方法です。
滑舌対策として重要なのは舌の筋肉と口周りの筋肉となるため、口周りの筋肉を鍛える方法として笑顔が効果的です。口周りの筋肉を鍛えるためにも、他人に見られることに抵抗を覚えるくらいの笑顔で笑ってみましょう。
笑顔の状態をキープしているうちに、顔が疲れてくると成功です。顔周りの筋肉がしっかり動いていることを確認して何度か繰り返してみましょう。また、トレーニングとは別に普段から笑顔を心がけることも対策です。
笑顔で話しをすることは相手に好感を与えるため、コミュニケーションの視点で見てもメリットは大きいといえるでしょう。
割り箸を使い表情筋を鍛える
割り箸を使って表情筋を鍛えることによって、滑舌が改善されるケースもあります。具体的なやり方は下記の通りです。
- 割り箸を2本用意する
- 両奥歯で割り箸を1本ずつ軽く噛む
- 割り箸を八の字に描く
- らたなかさと発音する
コツは、舌を歯の裏側にそっと触れる感じにすることです。らたなかさ体操とも呼ばれる方法で、らたなかさと発音するときはアクセントをつけて発音しましょう。
また、慣れてきたら、らた、らな、らか、らさのように2つの音を合わせて発音するのもコツです。
らたなかさ体操を行うことで、舌の根元から下の先端まで筋肉をまんべんなく使うことになります。滑舌対策として欠かせない舌の筋肉を鍛えるためにも有効です。
舌トレーニング
滑舌を良くするためには、舌トレーニングで舌の筋肉を鍛えましょう。舌の筋肉を鍛えることで、はっきりと発音できるようになります。
具体的なやり方は下記の通りです。
- 舌を口からめいっぱい出す
- 時計回りに10回転する
- 次に反時計回りに10回転する
このトレーニングを空いた時間に行いましょう。他にも、舌を前歯の裏に軽くつけて息を吐きながら「トゥルルル」という音を出すタングトリルも滑舌対策に効果的です。
また、舌トレーニングを行う際には舌の位置にも注意しましょう。正しい舌の位置は舌の先が前歯の裏についていて、舌の広い部分が上顎の裏に軽くついているような感じになっています。
腹式呼吸の練習
滑舌を良くする方法として腹式呼吸があります。腹式呼吸とは、息を吸ったときにお腹をふくらませて横隔膜を動かす呼吸法です。
腹式呼吸を行うことで空気を多く取り込むことができるため、声の大きさが一定になりやすく声の聞き取りにくさを改善できる効果が期待されます。
腹式呼吸の具体的なやり方は下記の通りです。
- 背筋を伸ばしてゆっくりと息を吸い込む
- おへその下に空気を溜めていく
- 口からゆっくり息を吐きだす
- お腹をへこませながら体の悪いものをすべて吐き出すことをイメージする
- 吸うときの倍くらいの時間をかけて吐き出す
腹式呼吸を行うときは1日5回くらいを目安にして、慣れてきたら10回~20回行いましょう。すぐに効果が出るものではないため、体に負担がない範囲で続けることが重要です。
また、腹式呼吸をするときは口ではなく鼻での呼吸を意識し、肩や胸が動かないように意識しましょう。筋肉が緊張しないようにリラックスすることも大切です。
早口言葉
早口言葉は滑舌を良くするために効果的な方法で、アナウンサーや司会業、声優のように話すことが仕事の人も多く行っています。
早口言葉で滑舌対策を行う注意点は、発音をごまかさすと滑舌の改善につながらないため、スピードよりも正しい発音を心がけることです。
まずはゆっくりとしたスピードで行い、慣れてきたら早めていくとよいでしょう。滑舌対策におすすめの早口言葉をいくつか紹介します。
- カエルぴょこぴょこ、三ぴょこぴょこ。合わせてぴょこぴょこ、六ぴょこぴょこ
- 生なまず生なまこ生なめこ
- にゃんこ、子にゃんこ、孫にゃんこ、ひ孫にゃんこ
- バナナの謎はまだ謎なのだぞ
- 除雪車除雪作業中
また、老若男女や摘出手術などの四字熟語も滑舌対策に効果的な言葉です。
母音だけで発声する
母音だけで発音することも滑舌を良くする対策の1つです。母音法とも呼ばれる方法で、ミュージカルの劇団員やアナウンサーなどが、日本語をはっきりと美しく話すための練習方法として用いています。
そもそも、日本語は母音と子音を組み合わせた言語です。母音は言葉の土台となる部分であるため、土台を鍛えないことには滑舌よく話すことはできません。
母音法を行うためには、言葉を母音に分解して発音します。
例えば、「よろしくおねがいします」という言葉を母音に分解すると「おおいうおえあいいあう」です。「おおいうおえあいいあう」とはっきりとした言葉で丁寧にいいましょう。
早口を直すためにゆっくり話す
滑舌が悪い人は早口になりやすいため、できるだけゆっくり話すことを普段から意識しましょう。
滑舌が悪いと早口になるのは、自分の話しや言葉に自信がなく会話を早く終えたいためです。しかし、もともとの滑舌が悪い人が早口で話すと、さらに言葉が聞き取れなくなってしまって相手に気持ちが伝わりません。
滑舌が悪く早口という自覚がある方は、話すスピードを緩めるように意識しましょう。
目安としては1分間に話す言葉を300字くらいに抑えることで、ゆっくり話すだけでも相手に言葉を聞き取ってもらいやすくなります。
滑舌が悪くなる原因

滑舌を良くするためには滑舌が悪くなる原因を把握しておきましょう。ここでは、滑舌が悪くなる主な5つの原因を詳しく紹介します。
姿勢が悪い
姿勢が悪いと滑舌になりやすいため、姿勢が正しいかどうかを確認して悪い場合は改善する必要があります。
姿勢が悪いと滑舌になるのは、首が圧迫されて空気が通りにくく声がこもってしまうことや、背骨が曲がると大きく口を開けることができずにはっきりと話せなくなるためです。
呼吸がしやすいように姿勢を正すだけでも滑舌が改善されるケースがあるため、壁やイスの背もたれなどを利用して姿勢を矯正することが重要です。また、日頃から姿勢がまっすぐになっているかどうかを意識し、話すときは猫背にならないように注意しましょう。
話し慣れていない人が相手の場合だと、緊張から体がこわばって姿勢が悪くなる場合もあります。そのため、リラックスして会話することを意識するのが重要です。
口がしっかり開いていない
話すときに口がしっかり開いていないと、口の中の形が変わりにくくなって滑舌が悪くなります。そのため、滑舌を良くするためには口をしっかり開けて話すことがポイントです。
しかし、口を開けすぎてしまうとあごに余計な力が入って滑らかに口を動かせなくなり、逆効果になる場合があるため注意しましょう。
また、適度な大きさに口を開いて話しても滑舌が改善しない場合は、口呼吸が原因の可能性もあります。口呼吸で滑舌が悪くなるのは、口を常に開けている状態となるため、舌が緩んで筋肉が衰えることによって思うように発音がコントロールできなくなるためです。
口呼吸は口臭の原因にもなるため、鼻呼吸を心がけましょう。
早口で話すのが癖になっている
滑舌の悪さが直らない場合、早口で話すのが癖になっている可能性があります。
発音は一つひとつの言葉ごとに口の形や舌の位置が変わるため、早く話そうとすると次から次に口の形は変化する必要があります。その結果、発音のスピードに対して口の変化がついていけずに、言葉を噛むことや正しい発音ができなくなります。
また、早口で話すことは滑舌の悪さにつながるだけでなく相手に言葉がうまく伝わらないデメリットもあります。適切なスピードで会話をすることは、相手に気持ちや情報を正しく伝えるためにも重要です。
練習法が間違っている
滑舌の悪さを改善する方法には、早口言葉や母音法、舌トレーニングなどさまざまな方法がありますが、やり方を間違ってしまうと効果を得ることはできません。
滑舌を改善するトレーニングや練習法はネットや動画で簡単に調べることができます。
しかし、練習法やトレーニングは正しく行うことで効果が得られるものであり、方法やタイミングが少しでもズレていると意味がありません。
また、間違った練習法やトレーニングによって話し方にクセがついてしまうケースもあります。正しい練習法やトレーニングを知るためには、プロに教わるのがおすすめです。
滑舌を良くするメリット

ここでは、滑舌を良くする3つのメリットを紹介します。
話す内容が相手に届きやすい
滑舌を良くするメリットは、話す内容が相手に届きやすいことです。
自分の気持ちや情報を伝えるうえで会話は重要なツールですが、滑舌が悪いと正しい内容が相手に伝わりません。相手に対しても、聞きにくく理解ができないことから不快感を与えてしまう可能性もあります。
どれだけ重要なことや楽しい内容でも、相手に伝わらなければ意味がありません。滑舌を良くすることで、仕事ではプレゼンや事業の説明で有利になり、プライベートでは人とのコミュニケーション面でメリットがあります。
自分の言葉が相手に上手く伝わらないという経験を多くしている方は、滑舌の悪さが原因になっている可能性もあるため、トレーニングを通じて改善しましょう。
人に好印象を与えられる
滑舌を良くするメリットは、人に好印象を与えられることです。
人の第一印象は3秒で決まるといわれており、そのうち聴覚情報は38%で言語情報は7%です。聴覚情報では声のトーンや話し方、スピードなどが重視されるため、滑舌の良さも人に印象を与える大きな要素の一つです。
自分が聞き手になったとき、暗い声で何をいっているかわからない人よりも、明るい声で言葉が伝わる相手の方が好感を持てるという方は多いでしょう。
人に好印象を与えられることで、仕事であれば自分を頼ってくれる人が多くなり、プライベートであれば友人に恵まれるなどのメリットもあります。
自信を持って話せるようになる
滑舌を良くするメリットは、自信を持って話せるようになることです。
滑舌が悪いと、噛んでしまったり聞き返されたりすることで、話すことに自信を持てなくなります。会話に対して苦手意識を持ってしまうと、自分から積極的にコミュニケーションを取ることがなくなり、人と話しをする回数が減って舌の筋肉が衰えて、さらに滑舌が悪くなるという悪循環にも陥ります。
人とコミュニケーションを取る上で会話は欠かせないツールであり、ビジネスでもプライベートでも必要です。滑舌が良くなって相手との会話が円滑に進むようになると、自信を持って話せるようになって会話スキルが向上するメリットもあります。
自信を持って会話ができるようになるためにも滑舌を改善しましょう。
滑舌トレーニングはプロに教わるのがおすすめ!

滑舌を良くするためには、自身の滑舌が悪い理由を特定して原因に合わせたトレーニングや練習法が必要です。
滑舌が悪いといっても人によって原因はさまざまなので、同じトレーニングを行っても効果が現れる人もいれば、まったく改善されない人もいます。
正しい方法でトレーニングをしなければ時間の無駄になる可能性もあり、さらに間違った方法で練習をすると喉や滑舌を悪化させる原因になるため注意が必要です。
滑舌を改善するためにトレーニングを行うなら、プロに教わるのがおすすめです。プロに教わることで自分の滑舌が悪い理由がわかり、原因にあったトレーニング法を紹介してもらうことができます。
代々木アニメーション学院の声優タレント科では、プロの講師が一から滑舌トレーニングも含めた発声の基礎を指導します。
学生に向けた奨学金制度や学費サポート、住居サポートなども行っており、数々の声優を輩出した実績とノウハウがある代々木アニメーション学院ならではのカリキュラムも実施しています。
スケジュールや予定に合わせた滑舌トレーニングもできるため、まずはお気軽にお問い合わせください。
まとめ
滑舌を良くするためには、トレーニングをして舌や口周りの筋肉を鍛えることや腹式呼吸などを試してみましょう。早口言葉や母音だけで発生する母音法などで改善される場合もあります。
しかし、滑舌を良くするための練習やトレーニング法によっては逆効果で喉を痛めるケースもあるため注意が必要です。また、間違った発声を繰り返すことによってクセがついてしまい、余計に言葉が伝わりにくくなる可能性もあります。
安心感をもって滑舌対策をするなら、プロに指導してもらうことをおすすめします。
代々木アニメーション学院では、プロから本格的な滑舌指導を受けられます。滑舌を良くしたい方、上手く話せるようになりたい方、声優やナレーター、司会業に携わりたい方は、お気軽にご相談ください。
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