業界ナビ:裏声の出し方が分からない人必見!きれいに出す7つのコツを紹介
裏声の出し方が分からなくてお困りではないでしょうか。
裏声は多くの曲で使われているため、地声だけでなく裏声も使いこなせるとさまざまな曲を歌うことができます。曲のバリエーションを増やすためにも裏声を習得しましょう。
裏声を出すためには練習が必要となるため、練習方法やコツを知ることが大切です。この記事では、裏声をきれいに出す7つのコツや裏声の種類、裏声が出せない人の特徴を紹介します。
歌は正しい練習を積むことによって上手になります。しかし、練習といっても具体的に何をしたらよいのかわからないという方もいるでしょう。歌の練習は、練習法やアプリを使用して自宅で行うこともできますが…続きを読む
裏声とは
裏声とは、地声に対する声のことで普通の発声では出せない高音の声になります。声帯が分厚い状態から薄い状態に変化することで、声帯の振動数が高速になって高音が出る仕組みです。
ここでは、地声との違いや裏声を習得するメリットについてさらに詳しく紹介します。
地声との違い
地声とは喋り声や力強い声、裏声とは高い声や裏返えったような声です。地声裏声では、脳から伝達される神経や使用する筋肉が異なります。
基本的に地声と裏声は区別できますが、中には声を聞いても地声か裏声か判断できないケースや、出している人は裏声だと思っていても実際には地声にしか聞こえないようなケースもあります。
もともとの声が高い女性は、話し声の中に地声と裏声が混じることも多いです。
習得するメリット
裏声の出し方を習得するメリットは、地声では出せない高音域を簡単に出せることです。
裏声を習得することで、高音域が1オクターブ以上も広がることがあります。また、正しい音で歌えるようになることや、ミックスボイスの習得にも役立つでしょう。
裏声を習得することで地声だけで歌いきるよりも、さまざまな表現感情ができるようになります。
例えば、息漏れや使い方でたくさんの種類の歌声を出せるようになるため、あたたかい感じや透き通る感じ、切なさなどを歌で感情表現することも可能です。
さらに、裏声を鍛えることによって地声の音量が上がり余裕が出るため、地声の声質を軽くしたい場合は裏声を習得するとよいでしょう。
裏声の種類
裏声には全部で3つの種類があります。ここでは、裏声の種類について詳しく紹介します。
ファルセット
ファルセットとは、イタリア語で「歌手が地声よりも高い声で歌う唱法」と定義されています。ファルセットは喉への負担が比較的小さい発声法で、仮声と呼ばれることもある手法です。
ファルセットを習得することで、高音でも喉に負担をかけることなく歌えるメリットがあります。また、歌える曲の幅が広がることで、切なく優しい裏声になるため表現力の向上にもつながるでしょう。
息を「ふー」と吐き、声を少しずつ高くしていくとファルセットになるので試してみましょう。
また、ファルセットを出すときは口の形を「ホ」の字にすることで、立体的に口を使えます。舌をリラックスさせながら空気の通り道を作るようにイメージするのがコツです。
ヘッドボイス
ヘッドボイスとは、頭の中で響かせる発声方法のことで地声と裏声が混ざったような声です。
ヘッドボイスは一般的な裏声のことで、ファルセットに比べて声量が大きい特徴があります。イメージとしては、ファルセットに声量をプラスしたものであるため、ファルセットを鍛えることによってヘッドボイスが出せるようになります。
ヘッドボイスは息漏れがほとんどなく、喉を開いて発声するのが特徴です。具体的な出し方は下記を参考にしてください。
- 体の力を抜いてリラックスする
- 息漏れを少なくする
- 息を止めて小さな裏声を出す
- 頭に声を響かせる
口を開いても頭に声が響く感じがあればヘッドボイスです。
ミドルボイス
ミドルボイスとは、鼻腔の使い方によって中音域の声をスムーズに出す発声方法です。ミドルボイスが使えるようになると、芯のある強い歌声を出せるようになります。
鼻腔共鳴を活用した発声法ですが、鼻腔の感覚がわからない場合はハミングをすると感覚が掴めるでしょう。
ミドルボイスは声帯を閉鎖するイメージで喉を開くのがポイントです。ファルセットの応用となるため、上手くできない場合はファルセットを先に習得しましょう。
ミドルボイスの練習方法は下記を参考にしてください。
- 息を最大まで吸う
- 上半身をリラックス
- 下半身に力を入れる
- 中音域の声で「二ィ―・ニャー・ネィー」と発生する
- 力を抜いて目と鼻の間に声を置く
中音域を鼻腔共鳴で出すことを意識しましょう。
きれいな裏声を出す7つのコツ
きれいな裏声を出すためには、練習やコツが必要です。ここでは、きれいな裏声を出す7つのコツを紹介します。
体をリラックスさせる
きれいな裏声を出すためには体をリラックスさせましょう。体に余分な力が入っていると、裏声をうまく発声できません。
リラックスさせる場合は、下記のようなストレッチがおすすめです。
- クロールで泳ぐような感じで肩甲骨をほぐす
- 背泳ぎをするような感じで大胸筋を広げる
- 首を軽く右斜め前や左斜め前に倒してゆっくりほぐす
- 足を肩幅に開いて上半身の力を抜いて前屈する
注意点としては、脱力しすぎてしまうと喉の筋肉も緩んで声が出なくなることです。体はリラックスしていても、喉には適度に力を入れましょう。
喉を開く
安定した裏声を出すためには喉を開きましょう。
喉を開きはあくびをイメージすると分かりやすいですが、同時に舌や喉ぼとけについても下げるように意識することがポイントです。また、左右の首を軽く振ることで喉の可動域を広げられるため、より喉を開けるようになります。
喉を開いて練習することで、裏声の裏返りを減らす効果やスカスカの声になることを予防できるメリットがあります。一方、喉の開けすぎによって喉に負担がかかるため、適度に休憩をしながら行いましょう。
地声と裏声を交互に出す
地声から裏声のつなぎをスムーズにするためには、地声と裏声を交互に出します。
発声は自由ですが、最初は「あいうえお」のようにやりやすい母音を選びましょう。やり方は簡単で、地声と裏声を交互に連続的に発声するだけです。
例えば、「い(裏声)ーイ(地声)ーい(裏声)ーイ(地声)」のように発声します。
この練習方法は短期間で効果を感じることは少なく、筋トレのように継続的に行うことが重要です。また、練習中に喉の違和感や痛みを感じる場合は中断して喉を休ませましょう。
地声と裏声を交互に出す場合は、リップロールの練習法もおすすめです。リップロールは唇をぶるぶると震わせることを意識して発声するトレーニング方法のことで、口は閉じた状態で唇を少し尖らせて「ウ」の形を作り、唇は閉じたままでアゴを開いて唇に向かって息を吐くようなイメージで行います。
ハミングで歌う
安定した裏声を出すための練習方法として、声を出さずに口を閉じたまま歌うハミングがおすすめです。
ハミングを行うことで鼻腔共鳴の感覚を掴みやすくなり、高音を発声しやすくなるメリットがあります。また、音程の安定や声量が上がるなどの効果も期待できるでしょう。
ハミングは、口と閉じて体の力を抜いて腹式呼吸を行い、鼻からゆっくりと息を吸い込んで鼻腔共鳴を意識して「んー」とロングトーンで発声します。一気に息を吐き出すのではなく、一定のペースを保ちましょう。
また、ハミングで意識したいのは「M」と「N」の発音の使い分けです。ま行とな行は舌の動きや口の中の空気量に差があります。そのため、Mの発音は舌は自然な位置に置いて口を閉じることを意識し、Nの発音は舌を上アゴにつけるイメージで行いましょう。
声帯を鍛える
声帯を鍛えることによって声が通りやすくなるため、キレイな高音も出せるようになります。
声帯を鍛える方法として、おすすめなのがストローを使ったチューブ発声法です。具体的なやり方は下記の通りです。
- ストローを口にくわえる
- 地声で「うー」と10秒ほど発声する
- 音階をつけて発音する
この方法で呼気量を一定に保ちながら行いましょう。回数は1日30回程度が目安となります。
また、普段から複式で発声することを意識するだけでも声帯を鍛えることができます。しかし、やりすぎると喉を痛める可能性があるため注意しましょう。
きれいな裏声の歌手を真似する
きれいな裏声の歌手の歌い方を真似することで、自分自身もきれいな裏声が出せるようになる可能性があります。何度も聞きながら、息継ぎのポイントなどや音程を参考にしながら真似るのがコツです。
しかし、プロの歌手は人並み以上にトレーニングを重ねて発声ができるようになっているため、無理に真似していると喉を痛める場合もあるため注意してください。
ブレスを練習する
裏声をきれいに出すためにはブレスの練習を行いましょう。
ブレスを整えることによって、声量が増すことや安定した音程を出せる効果が期待できます。具体的なやり方は下記の通りです。
- 口を軽く開いて鼻と口の両方から息を吸う
- 腰、背中、肩甲骨、首、肩、顔の順番で息を入れていく
- 息を吐く際に口を縦に開いてハッと吹き切る
- 1~3を5回ほど繰り返す
腰に息をしっかり入れてから、体の上部にも息を入れるという感覚で息を入れましょう。また、息継ぎのパターンについては、口での息継ぎは空気をたくさん吸い込むため間奏が長い時に有利です。
鼻での息継ぎは瞬間的に空気を取り込めることから、フレーズとフレーズの間などに向いています。
きれいな裏声を出せない人の特徴
きれいな裏声が出せない場合、キーや喉、息の使い方が間違っている可能性があります。ここでは、きれいな裏声を出せない人の特徴を紹介します。
喉が閉まっている
喉が閉まっているとキレイな裏声は出せず、声が裏返ることやかすれることがあります。
もともと音域が広くない人ほど、裏声を出そうとすると喉が閉まりやすく、声を出そうとしても息がまっすぐに出せないため裏声が出せません。喉が閉まるのは筋肉の不要な緊張によって起こります。
無意識に起こることなので、改善する場合は時間をかけて無理をしないことが大切です。喉を開いて歌うためには下記を意識しましょう。
- リラックスして歌う
- 喉の奥を開けることを意識して歌う
- 首をゆっくり左右に振って喉の可動域を広げる
喉が閉まっている状態で無理に歌おうとすると、喉を痛める原因になるため注意しましょう。
キーが高すぎる
裏声で出そうとしているキーが自分の音域に合っていないと、きれいな歌声を出すことは難しくなります。
自分の音域がわからない方は、鍵盤や音域アプリを使って確かめておきましょう。キーが高すぎる曲に裏声を使っていると、負担がかかって喉を痛めてしまう場合もあります。
裏声の練習を行う場合は、自分の音域に合っているキーから始めましょう。
カラオケで練習を行う場合は、曲ごとにキーを変更できます。まずは自分の音域にキーを合わせて、少しずつ原曲のキーに近づけていくと、喉の負担を抑えながら段階的に練習できます。
上手に息を吐けていない
上手に息を吐けていない場合も、高音がきれいに出せません。
特に息を吐きすぎてしまうと声帯が閉じてしまい、声量が減って音程も安定しないため注意が必要です。高音を出すためには、息を細く遠くに吐くのがポイントになります。
そのためにも、全身をリラックスさせて喉の奥を開けることを意識してください。また、歌う時に口が横に開いていると高音は出しにくくなるため、鏡をみて口が開いているようであれば改善しましょう。
きれいな裏声はプロの指導で習得するのがおすすめ!
きれいな裏声を本気で出せるようになりたい方、できるだけ短い時間で裏声を習得したい方などは、自分で練習するよりもプロの指導で習得するのがおすすめです。
プロから学ぶことで下記のようなメリットがあります。
- 正しい発声練習で裏声が出せるようになる
- トレーナーの指導で喉にかかる負担を最小限に抑えられる
- 自分で裏声を練習する方法が習得できる
- 裏声を出すときのクセが改善される
- ファルセットやミックスボイスなどさまざまな手法が習得できる
裏声を安定して出すのは難しく、自分で練習するのは限界があるでしょう。また、発声練習になると周辺住民に対しての配慮も必要になるため、思い切って練習ができない場合もあります。
プロから学ぶなら、代々木アニメーション学院がおすすめです。
代々木アニメーション学院では、実践を積んだプロによるボイストレーニングを受けることができます。基本的なボイストレーニングはもちろん、裏声や他の発声法なども習得可能です。
裏声の出し方で分からないことがあった場合に、気軽に相談できるのも安心です。まずは、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
裏声をきれいに出すためには、裏声を出す仕組みを理解して適切な方法で練習する必要があります。
練習は自宅で行うこともできますが、正しい方法で練習をしないと喉を痛める原因になるため注意してください。
特に高音を出すのが苦手な方は喉が閉じているため、無理に高音を出そうとすると喉への負担が大きくなります。安心して裏声を習得するのであれば、プロから指導を受けるのがおすすめです。
代々木アニメーション学院では、ボイストレーニングによる本格的な裏声練習ができます。また、普段は仕事や学校で通えないという方向けの週1コースもあるので、お気軽にお問い合わせください。