業界ナビ:音域を広げる方法おすすめ7選を紹介!逆効果になる練習法に要注意
好きな曲を歌いたいのに、音域が合わずに悔しい思いをしたことはありませんか。
自己流で音域を広げる方法は多く紹介されていますが、しっかりとした効果を出すためには適切な方法を選ばなければなりません。まずは音域についての正しい知識を身につけて、どういったトレーニング方法があるのか把握することが重要です。
この記事では、まず音域についての正しい知識を身につけることから始め、さまざまなトレーニング方法を紹介していきます。音域を広げることは歌手や声優としての武器になるため、個人の練習やプロの指導も含め、正しいボイストレーニングができる環境作りにお役立てください。
目次
歌は正しい練習を積むことによって上手になります。しかし、練習といっても具体的に何をしたらよいのかわからないという方もいるでしょう。歌の練習は、練習法やアプリを使用して自宅で行うこともできますが…続きを読む
音域とは
音域とは、歌声で出せる音程の広さを指す言葉です。普段の声や先天的な声の高さは人それぞれで異なりますが、女性の音域は高く、男性の音域は低いのが一般的です。
もちろん男性でも女性のように高い声を出せる方もいますが、ここでは、一般的な男性と女性の地声と裏声で出せる音域がどの程度なのかを紹介します。
歌う時には、音域が高い方は基準よりも音程を少し上げて、低い方は基準よりも少し下げると歌いやすくなるため、まずは自分の音程がどれくらいなのか認識しておくことが大切です。
一般男性の音域
一般男性の音域は、G2〜G4程度だといわれていますが、男性が出せる音域の低音と高音をトレーニングしたと仮定した際の平均的な音域の広さは、下記が平均値です。
ファルセットまたはヘッドボイス ( 裏声) | A4~E5 |
ミックスボイス | E4~A4 |
チェストボイス(地声) | D3~G4 |
男性は会話する際に低音域が中心となるため、女性よりも低音域の幅が広くなりやすいのが特徴です。
しかし、裏声やミックスボイスなどの高音域になると発声しづらい傾向にあるため、より高音域を広げるトレーニングが効果的になります。
一般女性の音域
一般女性の場合は、G3〜C5程度が平均の音域といわれています。トレーニングをしたと仮定する場合の平均値は、以下の通りです。
ファルセットまたはヘッドボイス ( 裏声) | E5~A5 |
ミックスボイス | A4~D#5 |
チェストボイス(地声) | G3~C5 |
女性は低音域が中心の男性とは異なり、中〜高音域を中心に会話するため、低音域よりも高音域の幅が広くなりやすいのが特徴です。
反面、地声になると低音域が発声しにくくなるため、低音をトレーニングするとより幅広い音域で声が出せるようになります。
高音域だけではなく低音域を伸ばすこともできる?
音域を広げると聞くと高音域を伸ばすイメージをしがちですが、低音域を伸ばすことも可能です。
しかし、低音の限界に達していない状態である場合に限られます。すでに自身が出せる限界の低音を習得している場合は、それ以上低音域を伸ばすことはできません。
また、低い声は胸の肺部分にある広い空間を中心に響かせて発声するため、意識して出そうとすると胸や全身に無駄な力が入ってしまい、限界の低い声が出ない場合があります。
低い音域を伸ばすトレーニングをする際は、無駄な力を入れないように意識することが大切です。
音域を広げる方法おすすめ7選
続いて、音域を広げるおすすめの方法を7つ紹介します。テクニックを要する練習もありますが、何度も練習を重ねれば誰でもできるようになるため、根気よく続けて幅広い音域習得を目指しましょう。
声帯を鍛える
声帯を鍛える練習としておすすめなのが、地声から中音、裏声へつなげる一連の流れを繰り返す方法です。
まずは、息を大きく吸って上半身をリラックスさせてください。次に、あくび喉で「ファー」という声を最低音から最高までサイレンのように出してから、最低音まで徐々に降りていくように発声します。
声が高音になるのに合わせて力を抜いていくとうまく発声できるようになるため、慣れてきたら「フィー」、「フゥー」、「フェ―」、「フォー」でそれぞれ同じ発声練習をしましょう。
出しにくい母音があれば重点的に発声して、毎日練習を重ねていくと声帯が鍛えられます。
腹式呼吸の習得
歌でしっかりと声を出すためには、喉からではなくお腹から声を出す腹式呼吸が欠かせません。 腹式呼吸の習得で音域が直接広がるわけではありませんが、高音や低音を安定して出す基礎になります。
練習方法としては、まず仰向けになってお腹に手を当てた状態で、息を吸う際にお腹を膨らませ、吐くと同時にお腹をへこませる運動を続けましょう。
この運動が腹式呼吸となるため、次は息を吐く時に声を出す練習に入ります。仰向けになった状態でスムーズにできるようになったら、最後は立ちながらできるよう繰り返し練習してください。
リップロール
リップロールは、口を閉じた状態で唇を振動させるトレーニングを指す言葉です。
正しい音程や息の調整、表情筋や唇をリラックスさせやすくなるなどの効果があり、お腹周りの筋肉を使う必要があるため、お腹からしっかり声を出す感覚も掴めるようになります。
身体に変な力が入ってしまうとうまくリップロールができなくなるため、できるだけリラックスさせてからのトレーニングが効果的です。
タングトリル
タングトリルは、上顎に舌を置いて巻き舌で振動させるトレーニングです。
声帯周りや舌の筋肉をリラックスさせ、裏声が安定して出せたり、ブレずに高音や低音が出せるようになる効果が期待できます。慣れないうちは舌の位置を調整しながら、最後は上顎で振動させられるように練習しましょう。
最初はうまくできなくても、諦めずに繰り返していればスムーズにできるようになります。
体幹を鍛える
声帯だけでなく、体幹も鍛えることが大切です。
一見すると声とは関係なく思えますが、声のバランスが取れるようになり、声ブレを抑える効果が期待できます。トレーニング方法としては、プランクと呼ばれる運動が手軽にできるためおすすめです。
プランクは、うつぶせで爪先と肘で体を支える態勢を取り、頭から踵までを一直線にキープし続けるだけです。
うまくできない場合は、両手と爪先を使う方法でも問題ありません。体幹を鍛える方法は他にも多くあるため、無理せず続けられそうなものを探してください。
ミドルボイスの習得
ミドルボイスは、地声と裏声の中間的な声のことを指します。習得できれば自然に音域が広がり、高音を出す際の負担も軽減されます。
ミドルボイスの出し方は、まず地声と裏声の違いを理解することから始まります。
地声は日常的に使っている声で、裏声は高音を出す際に使う声です。ミドルボイスは、二つの声をうまく混ぜ合わせた声となります。
発声するためには、まずリラックスした状態で深呼吸をし、息を吐きながら「あー」と声を出します。声が鼻に抜ける感覚を意識した状態で、「あー」の声を少しずつ高くしていきます。
声が裏声になる直前のところで、声をキープするのがポイントです。
地声を鍛えていく
地声を鍛えることは、音域を広げるためには欠かせないステップです。鍛えることで、自然な声で広い音域をカバーできます。
地声を鍛える練習方法としては、まずは腹式呼吸の練習から始めます。仰向けに寝た状態でお腹に手を当て、息を吸った時にお腹を膨らませ、吐いた時にお腹をへこませます。複式呼吸をしながら息を吐く時に声を出してみましょう。
体幹を鍛えると声のバランスがよくなり、さまざまな声を出してもブレなくなります。
音域を広げるメリット
音域を広げることには多くのメリットがあります。声や表現力が豊かになるだけでなく、歌唱能力が向上し、さまざまな曲を歌えるようになります。
ここでは、音域を広げる2つのメリットを紹介します。
声量が上がるため聞き取りやすい声になる
音域を広げると、声量が自然と上がるようになるメリットがあります。声帯がより広範囲で動くことで、より大きな音を出すことが可能になるからです。
声量が上がると、発する声はより聞き取りやすくなります。特に大勢の人の前で話すときや、大きなステージで歌うときに非常に有用です。
歌える曲や表現のバリエーションが増える
音域が広がると、歌える曲のバリエーションが増えるのも強みです。また、音域が広がると地声で表現できる感情の範囲も広がります。歌唱表現はより豊かで多様になるでしょう。
音域を広げるのに逆効果な方法に要注意
音域を広げるための方法は正しく理解し、適切に行うことが重要です。間違った方法を行うと逆に声に負担をかけてしまい、音域が狭まる可能性があります。
ここでは、音域を広げるのに逆効果な方法を3つ紹介します。
地声を喉声と勘違いしている
地声を喉声と勘違いしたままのトレーニングはご法度です。地声は自然に出る声のことで、喉声は喉の力を使って出す声のことを指します。
地声で歌うと声帯に無理なく振動を起こすことができ、声に負担をかけずに歌うことができます。一方、喉声で歌うと喉に力が入りすぎて声帯に負担をかけ、声が枯れやすくなります。
喉声で高音を出そうとすると声帯に余計な力が入り、音域が狭まる可能性があります。
高いキーをひたすら歌う
高いキーをひたすら歌うのも逆効果です。高いキーを無理に歌うと、声帯に過度な負担をかけ、声が枯れやすくなります。
高いキーを無理に歌うことで、声帯が緊張し、音域が狭まる可能性もあります。音域を広げるためには、自分の声域に合ったキーで歌うことが重要です。
地声だけで音域を広げようとしている
地声だけで音域を広げようとするのも逆効果です。
地声だけで高音を出そうとすると、声帯に過度な負担をかけ、声が枯れやすくなります。地声だけで高音を出そうとすると、音域が狭まる可能性もあります。
音域を広げるためには、地声と裏声を適切に使い分けることが重要です。音域を広げるためには、正しい発声法を理解し、適切に行わなくてはいけません。
自分の声域を理解し、自分の声域に合ったキーで歌うことが重要です。
音域を広げるならプロからボイトレを受けよう!
音域を広げるためのトレーニングを行う際、プロの指導を受けることは非常に重要です。
声の特性を理解し、最適なトレーニング方法を提供してくれるだけではなく、間違った方法の場合、正しい方法を教えてくれることも大きいです。
一方で、プロの指導者を選ぶ際には、目標に合った指導をしてもらえるかどうかの確認が必要になります。音域を広げることを目指しているのであれば、音域に精通している指導者を選ぶことが重要です。
プロからレッスンを受けたいと考えている方は、代々木アニメーション学院がおすすめです。
カラオケ設備やレコーディングの設備が整っており、幅広いジャンルの歌唱レッスンに対応しています。
実践的なカリキュラムを通じて、アーティスト(シンガー)として必要なボイストレーニングから、リズムトレーニング、コーラスワークなど、基本から学ぶことができます。
まとめ
音域を広げる方法やメリットについて紹介していきました。
音域を広げることで高音・低音の歌が歌えるようになり、裏声を安定させるのに役立ちます。地道にトレーニングを重ねることで音域を広げることは可能ですが、間違った方法を選ばないためにはプロからの指導を受けるのが最適です。
音域の幅が広がれば、さまざまなジャンルの曲や歌い方をマスターできるようになるため、活躍の場を増やすためにもボイトレを継続するのが重要です。
代々木アニメーション学院では、無料相談会も開催しているため、音域の広げ方や歌い方などについて悩みがある方は、お気軽にご参加くださいませ。
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