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業界ナビ:絵本作家とはどんな仕事?向いている人や、目指す方法を解説

子供の頃、誰でも一度は読んだことがある絵本には、赤ちゃん向けの絵本から児童向けの物語絵本、音が鳴ったり仕掛けが飛び出したりする絵本など数多くの種類があります。大人が読んでも面白く、心が動かされるものも少なくありません。

そんな絵本を作る絵本作家は、多くの人が憧れる職業のひとつです。しかし絵本作家の具体的な仕事内容はあまり知られておらず、「どうやったら絵本作家になれるのか?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。

そこで本記事では、絵本作家の仕事内容や目指す方法、絵本作家に向いている人について、わかりやすく解説します。

絵本作家とは?

子供から大人まで多くの人に親しまれている絵本。絵本とは、絵画(イラストレーション)を主体として描かれている書籍を指します。

ストーリーに沿ってイラストが展開されている点では漫画と似ていますが、コマ割りがされている漫画とは違い、絵本は基本的に1ページ(もしくは見開き)に対して1つのイラストで構成されています。

同じく1ページに1イラストで構成されることが多い作画集やイラスト集は、文章やストーリー展開がない点で絵本と区別されています。

絵本作品を作る絵本作家は「伝えたいこと」を考えてイラストや文章を書き絵本を作り上げ、感動を読者に伝えることができる、大きなやりがいのある仕事です。

絵本作家の仕事内容

絵本作家は1冊の絵本の中にイラストや文章を書いて物語を紡ぐ仕事ですが、中にはイラストだけを担当する絵本作家もいます。

絵本作家の仕事内容を詳しく見ていくと、「アイデアを考える」「出版社や編集者との打ち合わせを行う」「ストーリーを作る」「絵を描く」「校正作業をする」の5つに分けられます。それぞれを具体的に解説します。

アイデアを考える

一つ目は「アイデアを考えること」です。「絵本を通じて何を伝えたいか?」テーマやコンセプトを考え、アイデアを出していきます。

アイデア出しの方法は人によって違いますが、何気ない出来事や周囲の人との会話の中から、絵本制作のヒントを得ることもあるため、普段から日記をつけたり、思ったことや感じたことを、忘れないうちにその場でメモしたりすることも珍しくありません。

出版社や編集者との打ち合わせ

二つ目は「出版社や編集者との打ち合わせ」です。絵本を商業出版(出版社が費用を負担して絵本を出版すること)をするためには、絵本に出版社の意向を反映することが重要です。

そのため、絵本の制作に取り掛かる前に、出版社や担当編集者と綿密な打ち合わせを行い、ストーリーや絵本を通じてどんなことを伝えたいかなど、方向性を決めていきます。

打ち合わせを行うのは制作前だけでなく、制作途中であっても必要に応じて、担当の編集者と意思疎通を図りながら絵本を作り上げていきます。一方、自費出版の場合は自分の好きなように絵本を描くことができますが、出版に係る費用を全て自費で捻出しなければなりません。

ストーリーを作る

アイデアを元に絵本の方向性が決まったら、プロットを作成します。プロットとは絵本の設計図のことで、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)や登場人物のキャラ設定を考える、などの物語のおおまかなあらすじを考えます。

プロットを書かずに絵本を作成し始めてしまうと物語のつじつまが合わなくなるなどのミスが起こる可能性があるため、プロットの作成は絵本を作るうえで重要な工程のひとつです。そして作成したプロットを元に、ストーリーを書いていきます。

絵を描く

ストーリーが完成したら、絵を描く作業に移ります。

ここでは、「絵コンテの作成」「下絵」「ペン入れ」「色付け」の工程があります。絵コンテとは、ストーリー全体をカット割りして、絵や文章の配置を決め、ラフ画を描いていく作業です。

絵コンテが完成したあとに、下絵を描きます。下絵とは絵の下書きことで、下絵で描いた絵がそのまま絵本になります。下絵を描いたあとは、下絵にペン入れをし、色をつけ、原画を完成させます。

校正作業をする

絵本作家、最後の仕事は「校正作業」です。原画が完成したら、出版社に入稿する前に最終チェックと修正を行いますが、この作業を「校正」と呼びます。

校正作業では、色味や文章に誤りがないかなど、確認と最終調整を行います。全て問題なければ、ようやく出版社に入稿となります。出版社のチェックの後、入稿された原稿が製本されて、ようやく絵本が完成するのです。

絵本作家になるには?

絵本作家になる主な方法は「出版社に持ち込む」「コンクールで入賞する」「自費出版する」の3つがあります。

絵本作家になるために必要な資格はありませんが、商業出版できる絵本を作るためには周囲に評価される絵本を作らなければなりません。そのため、絵やシナリオ作りを学ぶ必要があります。

高い画力が必要なのはもちろんのこと、表現力や文章力、そしてどのような絵本が評価されているか、最新の流行も理解しておく必要があります。

絵本作家になるには専門校がおすすめ

絵本作家を目指すためには、専門校で学ぶことがおすすめです。

独学で絵やシナリオ作りを学んでデビューすることもできますが、美術大学やイラストが学べる専門校に通って専門的なスキルを身につけるのが一般的です。

特に専門校では、絵やシナリオを学べるだけでなく、絵本作家になるのに必要な実践的な学習環境が整備されているので、デビューするための近道といえます。

絵本作家に向いている人とは?

絵本作家に向いている人の特徴は、「絵を描くのが好きな人」「想像力、表現力が豊かな人」「行動力がある人」の3つが挙げられます。

絵を描くのが好きな人

絵本作家に向いている人としてまず挙げられるのが、絵を描くことが好きな人です。

絵本は絵を主体として構成されており、作者が伝えたいことを絵で表現する作品であるため、絵を描くことが好き、絵で何かを表現することが好きな人は絵本作家に向いているといえます。

想像力、表現力が豊かな人

次に挙げられるのが想像力や表現力が豊かな人です。絵を描くことがうまくても、絵本のアイデア、読み手へ伝えるメッセージやコンセプトを思い描くことができなければ、絵本を作ることはできません。

また、思い描いた内容を絵で表現することができなければ、絵本作家として活躍することは難しいかもしれません。

行動力がある人

いくら絵本作家になるために必要な才能が備わっていても、出版社へ持ち込む、コンクールへ応募するなど、行動に移さなければ絵本作家としてデビューすることはできません。

同様に、専門校などへの入学など、絵を学ぶための行動を起こせるかどうかも、絵本作家になるために必要な資質の一つといえます。

絵本作家を目指すなら代々木アニメーション学院がおすすめ!

絵本作家になるためには絵やシナリオを専門的に学ぶ必要がありますが、代々木アニメーション学院の「イラスト科」「シナリオ・小説科」では、絵本作家として活かせるスキルを専門的に学ぶことができます。

また近年では、アニメーション企画・制作会社が指揮するイラストを採用した絵本が誕生するなど、絵本制作にも新しい流れがあります。そのため、商業絵本作家としてデビューして世の中に認められるためには、最新の技術や流行を学べる環境に身を置くことが重要といえます。

エンタメの当事者であり、業界に多くの活躍し続ける卒業生を輩出している代々木アニメーション学院では、最新の流行や技術をカリキュラムに反映しています。時代のニーズに合った魅力的な絵本を作り上げるために役立つスキルが身につけることができます。

絵本作家は絵やことばを通じてメッセージを伝えられる魅力的な職業

絵本作家は、絵やことばを通じて物語や感動を読者に伝えることができる仕事です。世の中には独学で絵やシナリオ作りを学び、絵本作家としてデビューする人もいますが、一般的には非常に難易度が高いです。

特に商業出版を目指すのであれば、出版社や消費者に評価される、時代のニーズにあった絵本を作る必要があるため、専門的かつ実践的な学びの場に身を置く必要があります。

代々木アニメーション学院などの専門校への入学は、絵本作家としてデビューするための近道といえるため、目指している方は検討してみましょう。

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