業界ナビ:Webtoon作家になるには?縦読み漫画の新時代を切り拓く方法を徹底解説
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スマートフォンが生活に不可欠な存在となった今、マンガの読み方も大きく変化しています。韓国発祥の「Webtoon(ウェブトゥーン)」は、縦スクロール・フルカラーという新しい形式で世界中の読者を魅了し、2028年には世界市場が約3兆7500億円に達すると予測されています。
本記事では、Webtoon作家を目指すすべての方に向けて、仕事内容から必要なスキル、デビューへの道筋まで、業界の最前線情報を詳しく解説します。
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Webtoon作家とは、スマートフォンの特性を最大限に活かし、縦スクロールで展開される物語を創造するクリエイターです。「Web」と「Cartoon」を組み合わせた造語であるWebtoonは、2000年代初頭に韓国で生まれ、現在では世界中で使われる言葉となっています。
日本では「ピッコマ」「LINEマンガ」「comico」などのプラットフォームで配信され、スマートフォンで手軽に読めることもあり、従来のマンガを読まない層も含めた幅広い読者を獲得しています。実際、Webtoon読者の約40%は普段マンガを読まない人だと言われており、新しいエンターテインメントとして確固たる地位を築いています。
Webtoon作家の働き方も従来の漫画家とは異なります。1人ですべてを手がける場合もありますが、多くは「スタジオ制」と呼ばれる分業体制で制作されています。原作・ネーム・線画・背景・着彩・仕上げといった各工程を専門のクリエイターが担当することで、効率的かつ高品質な作品制作を実現しています。
Webtoonと従来のマンガの最大の違いは読書体験そのものにあります。従来のマンガはページをめくる行為によって期待感を煽り、見開きページでダイナミックな演出を見せる横読み形式が基本です。
一方、Webtoonは連続した縦スクロールによって物語が展開されます。ページをめくるという物理的な中断がないため、読者はアニメーションを観るかのようにスムーズに物語の世界へ引き込まれます。この途切れない流れは、従来のマンガとは比較にならないほどの高い没入感を生み出します。
日本の商業マンガの多くがモノクロで描かれるのに対し、Webtoonは原則としてフルカラーで制作します。色彩そのものがキャラクターの感情や場面の雰囲気を伝える重要な演出要素となり、暖色系で温かみのある場面、寒色系で緊張感のある場面など、色彩による感情表現が物語に深みを与えます。
また、従来のマンガがコマ割りでリズムを生み出すのに対し、Webtoonではスクロールする速度やコマとコマの間に余白を入れ、「間」の長さを変えることで、物語のテンポをコントロールします。
Webtoon制作は「スタジオ形式」による「分業制」が主流です。1人の天才に依存するのではなく、各工程のプロフェッショナルが専門スキルを持ち寄ることで、作品全体のクオリティと制作スピードを向上させています。
従来の漫画家になるためには、物語から作画まですべての工程で高いスキルが求められましたが、Webtoonの分業制では各スキルが個別の専門職として確立されています。「ストーリーは作れないけれど着彩なら誰にも負けない」という人も、プロの「着彩担当」として活躍できる道が開かれています。
企画・脚本担当は物語の根幹を創り出し、読者を惹きつけるストーリーテリング能力が求められます。ネーム担当は脚本を元にマンガの設計図を作成し、縦スクロールのリズム感を演出します。
線画担当は作品の絵柄を決定づけ、一貫性のあるアートスタイルを保ちます。
着彩担当はフルカラーの特性を活かし、作品の雰囲気を視覚的に伝えます。
背景担当は3Dモデルなども活用しながら世界観を描き出し、仕上げ担当はエフェクトや加工を施して全体を華やかにし、最終的な完成度を高めます。
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Webtoon作家として成功するには、縦スクロールに最適化された物語構成力が不可欠です。ページをめくる概念がないため、読者の指を止めさせず、常に「この先が知りたい」と思わせる連続的な引きを作り続ける必要があります。
フルカラー媒体であるWebtoonでは、視覚的センスと色彩感覚も極めて重要です。配色理論の基礎知識に加え、スマートフォンの画面でも映える構図や、感情を効果的に伝える表現を生み出すビジュアルセンスが求められます。
Webtoonは100%デジタルで制作されるため、適切なツールを使いこなす技術が必須です。業界スタンダードのCLIP STUDIO PAINTには、Webtoon制作に特化した機能が搭載されており、制作から入稿までをスムーズに行えます。
背景制作では3Dソフト(SketchUpやBlender)の活用も一般的です。ハードウェア面では、一定スペック以上のPCとペンタブレットが必要となります。
分業制のスタジオでは、技術力と同等にソフトスキルが重要です。編集者や他のクリエイターとの連携が不可欠なため、自身の意図を明確に伝え、フィードバックを正確に理解するコミュニケーション能力が求められます。

プロデビューを果たす道は複数あります。
最も確実な方法が、Webtoon制作スタジオへの所属です。「LINE MANGA Webtoon Studio」「集英社TOON FACTORY」「SORAJIMA」などが常に新しい才能を求めています。マンガ制作経験がなくても、イラストレーターやアニメーターとしてのスキルがあれば応募可能で、在宅での業務委託契約も多く、柔軟なキャリアを築きやすいのが特徴です。
「LINEマンガインディーズ」や「comicoチャレンジ」では、誰でも自作のWebtoonを公開できます。編集者の目に留まれば、公式連載作家としてデビューするチャンスがあります。
各プラットフォームが主催するコンテストで受賞すれば、賞金に加えて担当編集者が付き、連載デビューが確約されるケースがほとんどです。
「ピッコマ」や「comico」などは、オンラインでの作品持ち込みを常時受け付けています。完成原稿だけでなく、企画書での持ち込みも可能な場合があります。
代々木アニメーション学院のマンガ科では、業界の最新トレンドに対応し、「Webtoon作品制作」の授業を明確に導入しています。単にツールを学ぶだけでなく、Webtoonならではのストーリーテリングや演出技法といった、プロの現場で即戦力となる実践的な内容です。
使用機材は、毎年業界のニーズに合わせて選定するなど、常に業界を意識した環境づくりがされています。
学院の最大の強みは、業界との強固なネットワークです。在校生だけが参加できる「出版社審査会」では、各出版社の現役編集者が作品を直接審査し、この場で実力が認められ、担当編集者が付く学生も少なくありません。
さらに、WEBマンガサイト「コミプレ」を運営する株式会社ヒーローズとの連携授業では、企画段階からプロの編集者による指導を受けられます。代アニ生限定の新人マンガ賞も用意されており、在学中デビューも現実的な目標となります。
『彼女、お借りします』の宮島礼吏氏をはじめ、数多くの人気作家を輩出してきた実績は、学院の教育レベルの高さを証明しています。
代々木アニメーション学院は2026年4月から「アニメ・クリエイター総合学部」を開講します。これは、アニメ・エンタメ業界に興味はあるけれど、どんな職業に就くか決めきれていない人のための学部です。
最初の1年間は業界について総合的に学び、自分の特性を把握したうえで、2年目から代アニの各学科で専門的に学ぶという流れです。webtoon作家が気になっている方は、総合学部で学ぶという選択肢もあります。
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Webtoonは、スマートフォンに最適化された全く新しい物語の表現形式です。その市場は世界的に拡大を続け、2028年には約3兆7500億円に達すると予測されています。
制作現場では分業制により多様な才能に門戸が開かれ、「着彩だけ」「ネームだけ」といった専門職としての活躍も可能です。収入面でも、安定した原稿料とインセンティブの組み合わせにより、生活基盤を安定させながらヒットを目指せる構造になっています。
Webtoon作家を目指すということは、世界に通用するエンターテインメントの原作を創り出すことです。この記事が、次世代の物語を紡ぐクリエイターとしての第一歩を踏み出すための道しるべとなれば幸いです。
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スマートフォンで読むことに特化した縦スクロール・フルカラーのデジタルマンガを制作するクリエイターです。
縦スクロールで読み進める形式、フルカラー表現、スマホに最適化されたコマ割りが特徴です。
原作・ネーム・線画・背景・着彩・仕上げなどの工程を複数のクリエイターが分業して制作する方式です。
縦スクロールに最適化された物語構成力、フルカラーでの色彩感覚、デジタル作画技術が求められます。
なれます。スタジオ制では原作・シナリオ担当として参加でき、ストーリー作りに特化して活動できます。
特別な資格や学歴は不要ですが、デジタル作画ソフトの習得と縦スクロール形式への理解が必要です。
入れます。多くのスタジオやプラットフォームでは未経験者歓迎の募集があります。
平均年収は約500万円ですが、400万円から2,000万円以上と幅広く、トップクラスになれば億を超えることもあります。
スタジオへの就職・業務委託、プラットフォーム投稿、コンテスト応募、編集部への持ち込みが主なルートです。
ロマンスファンタジー、異世界転生、アクションファンタジー、恋愛ものが人気です。
大いにあります。人気作品は10言語以上に翻訳され世界配信されます。
CLIP STUDIO PAINTなどの描画ソフト、一定スペック以上のPC、ペンタブレットが基本です。
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