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2020.06.22

YOANIのレジェンド講師に聞いてみたいことはありますか?【マンガ業界編】

代々木アニメーション学院

■ 絵の練習は、実写を参考に描くのと、マンガ絵を参考にするのとどちらが良いですか?

ある程度の画力や観察眼があるなら、実際の建物や人物を参考に描いた方がより画力が上がっていきます。
ただ絵を描き始めたばかりの人は絵に描かれた物を参考にする方が無理がないです。ただし、間違った描き方をしていると成長するのに、ものすごく時間がかかってしまいます。コツなどは、ぜひ体験授業の際にでも直接聞いてください。

■ ストーリーと作画の分担はどういったきっかけでそうなりますか?また、卒業生でそういった方はおられますか?

基本的にはストーリーと作画両方をやるつもりでスタートする人が大半で、編集部の人と打ち合わせを重ねる中で原作をしてみたり、作画を担当してみたりして自分に合う仕事を選んでいく人が多いです。
中には最初からコンビを組んで描く人もいて、YOANI卒業生では月刊ヒーローズ連載中の『ULTRAMAN』原作:清水先生/原画:下口先生の二人は同級生コンビですかね。

■ これからはデジタルの方が有利ですか?

面白いマンガにアナログとデジタルは関係ないので、掲載されるにあたっての有利不利はありません。
ただ作画のコスト、例えば紙代とかスクリーントーン代などを考えるとデジタルの方が利点は多いかと思います。

■ ありきたりな話ししか思いつきません、ストーリーのコツなど教えてほしいです。

ありきたりなも話というのは、多くの人に受け入れられてきた話でもあるので、そこまで悪いことではないです。
ストーリーは作ろうとするのではなく“キャラクターを作るように”していきましょう。作り込まれたキャラクターにギャップのある状況を与えてあげればストーリーは自然と作られていきます。

■ マンガのネタ作りはどうやって考えるのですか?

分が色々と見たり経験したりした“面白い”と感じること全てを、マンガにしたらどうなるかな?と考えています。
「さぁ、ネタ作りしよう!」といって机にかじりついてもあまり良いアイディアは生まれない事が多いです。キッカケは普段の生活の中でふと思いつく事が多いので、些細な事でもマンガのネタになるかな?という視点で考え続ける事が必要になります。

■ マンガを描くスピードが遅いのですが、早く描くコツなどありますか?

マンガを描く工程のどこで時間が掛かってしまうのかの原因を探ることですね。
何に時間が掛かってしまうのかに気づくことが、早く描けるようになるためのスタートラインです。

■ マンガ家になるために大事なことってありますか?

世の中のマンガ家は常に面白いと思うことをインプットし続けています。
アイディアは無限には湧いてこないので、とにかくインプットを怠らないことが大事です。
基礎画力やストーリーの作り方などは学院の授業で学べますので、いまからできる事として、インプットのために多くの経験と多くの物語を見るようにしましょう。

■ デジタルでのオススメのペン設定を教えてください

これは筆圧や癖などで大きく違いますので、こうすれば良い、という平均的な事は特にありません。
逆行した表現になってしまいますが、アナログでの描き心地に似た設定にしてしまうのが結果良いものが描けます。
ただ、機能をアレコレ悩むよりも、慣れることが最大のペン設定ですので、まずはたくさん描いて慣れてもらえたらと思います。ちなみに私は、普通のGペンを筆圧調整で少し固くしたものを設定しています。

■ バトルシーンがうまく描けないです。なにかポイントやコツなどありますか?

バトルシーンに限ったことではありませんが、どこで誰が何をしているのかを読者に伝わるように描くのがポイントになります。
格闘技の資料はもちろん、スポーツ選手の動きにもバトルシーンのヒントがたくさんありますので、動きのあるシーンを探して模写してみてください。可能であれば、それを視点を変えて描いてみる、といった練習もおすすめです。

■ コマ割りがうまくできません。どうやってコマ割りを作るのですか?

慣れないうちは原稿用紙の内枠の中だけでコマを割るようにしましょう。
それだけで読みやすいコマ割りになっていきます。これはヤングアニマルの担当に言われたことで、自分も読みやすさを重視してなるべく内枠で収めるように心がけています。他にも、押さえるべきポイントが多々ありますので、それは学院の授業でしっかり学んでもらいたいです。

■ パソコンで漫画を描いている方ってどれくらいおられますか?

友人の作家だと、フルアナログの人はほとんどいなくなっています。
ただフルデジタルもそこまで多くはなく、ペン入れまでアナログ、仕上げはデジタルといった風に、両方使っている人が多い印象ですね。

■ 主人公を応援したくなる感情を作る時に、共感ではなく同情でも大丈夫ですか?

読者は色んな考えの人がいるので、主人公を応援する感情を読者に押し付けようとするのは、少しおこがましい考えかなと思ってしまいます。
「自分なら応援したくなる」と信じるものを描いていくことをお勧めします。

■ マンガでキャラの背景の描き方ポイントが知りたいです。

背景の方が線が多くなったり、色味が強かったりする場合があるので、遠い背景などがキャラに重なっている場合は線を飛ばして描いたりといった工夫が必要になります。
なによりパースと呼ばれる透視図法を理解することがポイントです。文字では上手く伝えられないので、体験実習に来られた際に直接説明しますね。

■ キャラクターの個性の出し方とその見せ方について。

キャラクターの個性を出すためには、そのキャラクターの過去や育った環境や好きなことを作り込む必要があります。
そうして作ったキャラクターに事件を与えてあげれば、自然とキャラクターが動き出すので、それが個性となって見えてきます。

■ マンガ家の収入はどれくらいもらえますか。

マンガ家の収入源は『原稿料』と『印税』が基本です。原稿料は¥7,000~¥12,000くらいが相場となり、その収入の殆どは必要経費、アシスタント代などになってしまう事になります。
最大の収入源は単行本が出版された際に入る『印税』になりますが、これは雑誌や作家、作品によって違いがあるのでいくらとは言い難いですが、印税比率としては現在5~10%の割合が作家に入りますので、初版、重版されたコミックスの刊行数✕10%と考えてもらえたらと思います。

あまり名前を知られてない連載作家で、大体年収1千万〜2千万くらいです。みんながよく知っている作家さんは億いってると思います。

■ マンガの魅力を教えてください。

どんなに壮大な世界で壮絶な物語でも、どんなに身近な世界でささやかな物語でも、たった1人で作ることができて、それを人に読んでもらえる事です。

■ イラスト業界とマンガ業界の違いはなんですか?

イラストレーターはクライアント(依頼主)に求められた作品を描く必要があり、マンガ家は作者が面白いと思うものを読者に伝えられる作品を描く必要があります。

■ 出版社さんに直接見てもらう機会とかありますか?

YOANIでは【株式会社ヒーローズ】全面協力の下、ヒーローズ編集部の方が毎週来てくれて作品チェックをしてくれるという授業を展開しています。ネーム、プロットの段階から丁寧に指導、アドバイスしてくれますので、高いレベルでのマンガ制作を実現出来ます。
また、出版社審査会という各出版社に直接見ていただく機会もあります。今の時代直接行かなくてもネットを使って全校舎繋ぐこともできます。

■ アシスタントになるために必要な技術を教えてください。また、今からやっておくといいことなどありますか?

アシスタントになるために必要な技術は背景作画です。今からやっておくといいことは、普段目に見える建物や風景をよく観察しておくことですね。
これは背景を上達させるために自分のところに来たアシスタントみんなに言っていた事です。

■ 東京に出ないとマンガ家の仕事はできないのですか?

ネット環境さえ整っていれば、マンガ家の仕事は世界中のどこででもできます。

■ アニメ化されたとき声優さんの指名とかできますか?

自分の作品がドラマCDになった時はキャストをお任せしましたが、とてもいい声優さんたちに声を当てていただきました。
自分が好きな声優さんを選ぶのではなく、作品のイメージに合う声優さんを選ぶのはプロに任せるのもいいと思います。

■ 絵の練習は、実写を参考に描くのと、マンガ絵を参考にするのとどちらが良いですか?

ある程度の画力や観察眼があるなら、実際の建物や人物を参考に描いた方がより画力が上がっていきます。
ただ絵を描き始めたばかりの人は絵に描かれた物を参考にする方が無理がないです。ただし、間違った描き方をしていると成長するのに、ものすごく時間がかかってしまいます。
コツなどは、ぜひ体験授業の際にでも直接聞いてください。

■ ストーリーと作画の分担はどういったきっかけでそうなりますか?また、卒業生でそういった方はおられますか?

基本的にはストーリーと作画両方をやるつもりでスタートする人が大半で、編集部の人と打ち合わせを重ねる中で原作をしてみたり、作画を担当してみたりして自分に合う仕事を選んでいく人が多いです。
中には最初からコンビを組んで描く人もいて、YOANI卒業生では月刊ヒーローズ連載中の『ULTRAMAN』原作:清水先生/原画:下口先生の二人は同級生コンビですかね。

■ これからはデジタルの方が有利ですか?

面白いマンガにアナログとデジタルは関係ないので、掲載されるにあたっての有利不利はありません。
ただ作画のコスト、例えば紙代とかスクリーントーン代などを考えるとデジタルの方が利点は多いかと思います。

■ ありきたりな話ししか思いつきません、ストーリーのコツなど教えてほしいです。

ありきたりなも話というのは、多くの人に受け入れられてきた話でもあるので、そこまで悪いことではないです。
ストーリーは作ろうとするのではなく“キャラクターを作るように”していきましょう。
作り込まれたキャラクターにギャップのある状況を与えてあげればストーリーは自然と作られていきます。

■ マンガのネタ作りはどうやって考えるのですか?

分が色々と見たり経験したりした“面白い”と感じること全てを、マンガにしたらどうなるかな?と考えています。
「さぁ、ネタ作りしよう!」といって机にかじりついてもあまり良いアイディアは生まれない事が多いです。
キッカケは普段の生活の中でふと思いつく事が多いので、些細な事でもマンガのネタになるかな?という視点で考え続ける事が必要になります。

■ マンガを描くスピードが遅いのですが、早く描くコツなどありますか?

マンガを描く工程のどこで時間が掛かってしまうのかの原因を探ることですね。
何に時間が掛かってしまうのかに気づくことが、早く描けるようになるためのスタートラインです。

■ マンガ家になるために大事なことってありますか?

世の中のマンガ家は常に面白いと思うことをインプットし続けています。
アイディアは無限には湧いてこないので、とにかくインプットを怠らないことが大事です。
基礎画力やストーリーの作り方などは学院の授業で学べますので、いまからできる事として、インプットのために多くの経験と多くの物語を見るようにしましょう。

■ デジタルでのオススメのペン設定を教えてください

これは筆圧や癖などで大きく違いますので、こうすれば良い、という平均的な事は特にありません。
逆行した表現になってしまいますが、アナログでの描き心地に似た設定にしてしまうのが結果良いものが描けます。ただ、機能をアレコレ悩むよりも、慣れることが最大のペン設定ですので、まずはたくさん描いて慣れてもらえたらと思います。
ちなみに私は、普通のGペンを筆圧調整で少し固くしたものを設定しています。

■ バトルシーンがうまく描けないです。なにかポイントやコツなどありますか?

バトルシーンに限ったことではありませんが、どこで誰が何をしているのかを読者に伝わるように描くのがポイントになります。
格闘技の資料はもちろん、スポーツ選手の動きにもバトルシーンのヒントがたくさんありますので、動きのあるシーンを探して模写してみてください。可能であれば、それを視点を変えて描いてみる、といった練習もおすすめです。

■ コマ割りがうまくできません。どうやってコマ割りを作るのですか?

慣れないうちは原稿用紙の内枠の中だけでコマを割るようにしましょう。
それだけで読みやすいコマ割りになっていきます。これはヤングアニマルの担当に言われたことで、自分も読みやすさを重視してなるべく内枠で収めるように心がけています。他にも、押さえるべきポイントが多々ありますので、それは学院の授業でしっかり学んでもらいたいです。

■ パソコンで漫画を描いている方ってどれくらいおられますか?

友人の作家だと、フルアナログの人はほとんどいなくなっています。
ただフルデジタルもそこまで多くはなく、ペン入れまでアナログ、仕上げはデジタルといった風に、両方使っている人が多い印象ですね。

■ 主人公を応援したくなる感情を作る時に、共感ではなく同情でも大丈夫ですか?

読者は色んな考えの人がいるので、主人公を応援する感情を読者に押し付けようとするのは、少しおこがましい考えかなと思ってしまいます。
「自分なら応援したくなる」と信じるものを描いていくことをお勧めします。

■ マンガでキャラの背景の描き方ポイントが知りたいです。

背景の方が線が多くなったり、色味が強かったりする場合があるので、遠い背景などがキャラに重なっている場合は線を飛ばして描いたりといった工夫が必要になります。
なによりパースと呼ばれる透視図法を理解することがポイントです。文字では上手く伝えられないので、体験実習に来られた際に直接説明しますね。

■ キャラクターの個性の出し方とその見せ方について。

キャラクターの個性を出すためには、そのキャラクターの過去や育った環境や好きなことを作り込む必要があります。
そうして作ったキャラクターに事件を与えてあげれば、自然とキャラクターが動き出すので、それが個性となって見えてきます。

■ マンガ家の収入はどれくらいもらえますか。

マンガ家の収入源は『原稿料』と『印税』が基本です。原稿料は¥7,000~¥12,000くらいが相場となり、その収入の殆どは必要経費、アシスタント代などになってしまう事になります。
最大の収入源は単行本が出版された際に入る『印税』になりますが、これは雑誌や作家、作品によって違いがあるのでいくらとは言い難いですが、印税比率としては現在5~10%の割合が作家に入りますので、初版、重版されたコミックスの刊行数✕10%と考えてもらえたらと思います。

あまり名前を知られてない連載作家で、大体年収1千万〜2千万くらいです。みんながよく知っている作家さんは億いってると思います。

■ マンガの魅力を教えてください。

どんなに壮大な世界で壮絶な物語でも、どんなに身近な世界でささやかな物語でも、たった1人で作ることができて、それを人に読んでもらえる事です。

■ イラスト業界とマンガ業界の違いはなんですか?

イラストレーターはクライアント(依頼主)に求められた作品を描く必要があり、マンガ家は作者が面白いと思うものを読者に伝えられる作品を描く必要があります。

■ 出版社さんに直接見てもらう機会とかありますか?

YOANIでは【株式会社ヒーローズ】全面協力の下、ヒーローズ編集部の方が毎週来てくれて作品チェックをしてくれるという授業を展開しています。
ネーム、プロットの段階から丁寧に指導、アドバイスしてくれますので、高いレベルでのマンガ制作を実現出来ます。
また、出版社審査会という各出版社に直接見ていただく機会もあります。今の時代直接行かなくてもネットを使って全校舎繋ぐこともできます。

■ アシスタントになるために必要な技術を教えてください。また、今からやっておくといいことなどありますか?

アシスタントになるために必要な技術は背景作画です。今からやっておくといいことは、普段目に見える建物や風景をよく観察しておくことですね。
これは背景を上達させるために自分のところに来たアシスタントみんなに言っていた事です。

■ 東京に出ないとマンガ家の仕事はできないのですか?

ネット環境さえ整っていれば、マンガ家の仕事は世界中のどこででもできます。

■ アニメ化されたとき声優さんの指名とかできますか?

自分の作品がドラマCDになった時はキャストをお任せしましたが、とてもいい声優さんたちに声を当てていただきました。
自分が好きな声優さんを選ぶのではなく、作品のイメージに合う声優さんを選ぶのはプロに任せるのもいいと思います。

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