声優【小林裕介】さんが生アフレコ！オープンキャンパスレポート

2025.05.07

2025年4月13日（日）、代々木アニメーション学院東京校にて、スペシャルゲストとして声優の小林裕介さんを迎えたオープンキャンパスが開催されました。
『Re:ゼロから始める異世界生活』（ナツキ・スバル役）や『Dr.STONE』（石神千空役）など、数々の人気作品で活躍する小林さん。東京校だけの限定イベントとあって、会場には声優を志す多くの中高生や保護者が集まりました。

小林さんが声優という職業を意識し始めたのは、小学生の頃に見た『らんま1/2』がきっかけです。帰国子女として日本に戻ってきた際、初めてアニメや漫画の文化に触れ、「キャラクターの裏に“声を演じる人”がいる」ことを知った瞬間、声優という職業に強く惹かれたと言います。

とはいえ、すぐに道を歩み出したわけではありません。高校卒業後はご両親の反対もあり、大学を経て一般企業に就職。働きながら、専門学校に通い始めたのは24歳の頃でした。その後事務所に入り、今に至ります。

「自分でも、遅いスタートだったなと思います」と話す小林さんですが、しっかりとご活躍されている今の姿を見れば、夢を叶えるのに遅すぎるということはないと分かりますね。

司会の海老塚先生（声優タレント科講師）の「ご家族の理解を得るために苦労する参加者の方も多いんです」という言葉に小林さんは、「昔より理解が進んでいる職業だと思うので、あとはご自身の熱意をどれだけ伝えるか、ですね」と話しました。

そのうえで、「ただ『なりたい』と言うだけではなく、どうやってなるか、デビューの方法、どれくらい収入があるのか、などを調べて将来のビジョンを説明するくらいの熱量をぶつけたら、相手も人間なので心が動かされるんじゃないでしょうか」と具体的なアドバイスもしてくれました。

同じ状況の方はぜひ実践してみてくださいね！

声優の仕事や演技についてなど、進路に悩む参加者の質問に小林さんは１つひとつ真摯に答えてくれました。その中のいくつかを紹介します！

Q.人見知りで初対面の人と話すのが苦手です。小林さん流のコミュニケーション方法を教えてください。

A.共通の話題を探してそこから始めていくのがいいんじゃないでしょうか。代アニさんに入ったら、周りは同じ夢を持っている仲間ばかりだと思うので、好きな作品やクリエイターなど相手の好きなものや興味があるものを探してみてください！ちなみに僕も人見知りです（笑）。

Q.5年後、10年後はどんな自分でいたいですか？

健康でいたいです！というのも、声優は体のすべてが声に影響するからです。ある時、声が出づらいなと思って病院で声帯を診てもらったところ、問題なかったんです。それでもやっぱり調子が悪い。そこで、一度鼻の奥を診てもらったら炎症が起きていたんです。「え、ここが炎症したら声に影響が出るの？」とびっくりしました。

そういうわけで、全身の健康を保って、今の声を10年後も出せるようにしていたいですね。

と、ここでサプライズ企画「小林さんによる生アフレコ」が発表されると、まさかアフレコが見られると思っていなかった会場のボルテージは爆上がり！

アニメーション学部の卒業制作アニメ『ゆけスマッ！！』を使ったアフレコには、在学生2名も参加させていただきました！小林さん演じる主人公と掛け合いをするという状況に、緊張しながらも全力で演じていました。

コメディ作品とあって小林さんはユーモアたっぷりの演技で会場を何度も沸かせており、プロの実力の凄さを実感できました。

アフレコを終え、小林さんから在学生にアドバイスをいただきました。「演技の技術は後からでも身につきますが、“遊び心”や“個性”は今から磨いておけばきっと武器になります。見ている人の予想を越えるものを作らなければならない世界です」と、現場の空気感を肌で知る現役声優ならではの言葉に、在学生2人は深く頷いていました。