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2021.06.18

代々木アニメーション学院イベントレポート 声優「平川大輔さん」によるゲストトークを開催!!

先⽇、代々⽊アニメーション学院 福岡校に、声優の平川⼤輔さんがゲストとして来校されました!
※当⽇、会場ではソーシャルディスタンスを保ち、「新しい⽣活様式」に基づいた実施となりました。

平川さんは「鬼滅の刃」の魘夢(下弦の壱)、「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」の花京院典明などのキャラクターを演じており、繊細でありながら力強いイケボが魅力の人気声優です。
今回はいろいろご披露いただいた話題のうち、⼀部を抜粋してお伝えします!!

—声優になる前と、なった後の印象の違いを教えてください。声優という職業の、<理想と現実>が知りたいです!

「すごい質問ですね(笑)!僕は養成所に通ってこの道に⼊ったのですが、正直その時は『自分はすぐにデビューして、お仕事も引く手数多でジャンジャンやれるようになる』と甘く考えていました(苦笑)。でも実際はデビューすることも続けていくことも難しいというのが現実です。
声優の仕事と言っても、アニメや吹替え、ゲームやナレーションだけでなく、他にもたくさんの種類の仕事があります。
また今の時代ではそれ以外にも、歌を歌ったり、ダンスを踊ったり、イベントだったり、更にはTVドラマに出たり、といった方もいらっしゃいます。
声優も演技者、表現者という意味では、表に出てお芝居する、あるいは何かを表現するというのも、別に不思議なことではないのです。
最初に、『デビューは簡単ではない』と⾔いましたが、今は声優の仕事の幅が更に広がっているので、そういう意味では僕らの時代よりチャンスがいっぱいあって、デビューは早いかもしれません。
その⼀⽅で、志望者ももっと増えるかもしれません。そうなると大勢いる志望者の中で何か光るものを発揮してデビューを勝ち取るのは、やはり厳しい道だと思います。そして皆さんも知っていると思いますが、アニメはワンクール11~13 本で、最近の外国ドラマはワンクール6~8本くらいの放送も多いです。つまり、二か月または三か⽉に⼀回、僕らはニートになります(笑)。
ちなみに、オーディションという名の『就職活動』は常にやっています。これはキャリアや経験に関係なく、新⼈の⽅もベテランの⽅も同じ土俵で⾏っています。
常に『就職活動』をしながら、この世界で生き残り続け、お仕事を続けていくのが、ある意味では声優という職業の厳しい現実です。」

—平川さんのように、アニメや外画の吹き替えはもちろん、ラジオやイベントなど、マルチに活躍するためには、どのようなことが必要だと思われますか?

「僕がそんなにマルチに活動させていただけているのかは僕自身には分かりませんけれど…(笑)。つまるところは、一つ一つの積み重ねだと思います。毎⽇の仕事は、ある意味『テスト』なんですよ。もちろん、良い点をとれる時もあるし、悪い点をとる時もあるかもしれません。でも、常に全⼒で戦い続けることが必要です。それで、周りから信頼していただいて、次の仕事や、色々なジャンルの仕事に繋がっていくのではないかと思っています。その一つ一つの積み重ねのためには、周りの声をちゃんと聞いて、受け止めて、与えられたことに対して、誠意を持って考えて向き合うことも重要です。」

—平川さんは⽇常⽣活の中で、職業病だなと思うことはありますか?

「⽇常⽣活でも言葉のアクセントはすごく気になります(笑)。日常会話にしろ、TVや街中でふと耳に入ったものにしろ、『あれ?この言葉って、このアクセントで合ってたっけ?』とつい気になって、アクセント辞典などで調べることもよくありますね。」

—デビュー23年を迎えて、これから新しく取り組みたいことはありますか?

「声優としての仕事を1日でも長く続けていけるように、いつも⾃分の基礎や技術を磨いて、努⼒していきたいと思います。それから、まだまだ未熟者なので僕にどれほどのことが伝えられるかは分かりませんが、そろそろ若い⽅のお⼿本になれるような、少しアドバイスをできるような⽴場になっていかなければいけないのかなぁ、とも思っています。」

—最後に、声優を⽬指しているかたへのメッセージをお願いします!

「文章を読み解く『読解力』と、⼈の話を聴き、何を伝えようとしているのかを理解する『聴く力』が⼤事です。これはお芝居をする上でとても必要なことだと思いますし、声優の仕事だけではなく、どんなお仕事でも役に⽴つものだと思います。ぜひご⾃分の読解⼒と聴く⼒を磨いて、夢に向かって頑張っていただきたいと思います。いつか現場でお会いできる日を楽しみにしています! その日まで僕も頑張ります。」

平川さん、ありがとうございました!

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