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2020.11.04

オサレカンパニー所属「茅野しのぶさん」によるゲストトークショー!! 衣装デザイン科特別授業も!

10/25に茅野しのぶさんによるゲストトークショーを開催しました。
茅野さんは、オサレカンパニー所属の衣装デザイナー・クリエイティブディレクター。
AKB48グループの衣装総責任者として有名で、2.5次元舞台衣装や、学校制服・某大手企業の制服デザインも手掛けています。
代アニ所属の=LOVE、≠MEの衣装デザインも担当されております!

=LOVE、≠MEの衣装解説

茅野さんと一緒に、前日10/24の「=LOVE ≠ME スペシャルコンサート 『24girls 2020』」で初披露の衣装も含めた=LOVE、≠MEの衣装も一緒にステージに登場!さっそく衣装のこだわりポイントを解説いただきました!

衣装デザイナーになったきっかけ

高校生の頃は、やりたいことも特になく、とりあえず大学に行けば良いかなとぼんやり考えていたと言う茅野さん。
しかし、文化祭で友人の舞台衣装を用意したところ、それを見ていた先生から「学校生活で彼女たちが一番輝いて見えた。茅野さんはそういう道に向かうほうが良いのでは?」と予想外の言葉が!初めて第三者から、自分自身の良さを見つけてもらえたことで、服飾の学校への進学を決めたそうです

専門学生からAKB48の衣装担当へ

専門学校に進学したものの、自信を失うような日々を過ごします。
そんな時転機となったのは、学校の友達と行ったファッションショーのイベント!
その後、「衣装の仕事をしたい」と学校の先生に相談するも、道は狭く、募集がない状態。まずはスタイリストさんのアシスタントとして在学中に弟子入り!
その後独立を考えているとき、「AKB48メンバー募集オーディション」のポスターを見つけ、「メンバー募集」の事務局に「衣装の担当は決まっていますか?!」と当たって砕けろの精神で連絡!
衣装のほかにも、メンバーと年齢が近い女性であること、マネージャー的な働きもできることを売り込み、2005年の結成から約15年間、衣装を含めた、様々な面でメンバーを支えていくことになりました。

アイドルの衣装のプロフェッショナルに!

「制服」をモチーフとしたアイドルの衣装を作る中、先人のアイドルの衣装デザイナーに勝負をかける気持ちで取り組んでいたという茅野さん。「制服」かつ「キラキラした素材」を使うため、360度かわいく見えるパターン立体的に見えるデザインを研究して作っていたとのこと。こうした茅野さんのこだわりの研究成果が、AKB48のブレイク以降、女性アイドル衣装のスタンダードになっていると言っても過言ではありません。

今後、現場で求められる人材

茅野さんに現場で求められる人材について伺いました!
「一番求められるのはこうあって欲しいという予想を上回るためのサービス精神・想像力だと思っています。
そして信念は大切だけれども、少しやりたいことと違うから断る、ということではなく、今やりたいことだけでなく先を見据えて、自分の需要を作っていくことが大切だと思います。
技術的には3Dでデザイン画を描ける人が欲しい!これは衣装デザイン科の授業にも提案しているのですが、2次元のアニメとしての衣装も描ける、3次元にした舞台の衣装も描けるという人材がいれば唯一無二の存在!引く手数多だと思います。
あとは…明るくコミュニケーション能力がある子ですかね(笑)」

参加者へのアドバイスを一部紹介!

・細かな設定を作った上で、デザインをしていて素晴らしいと思います。
・(マントの下の)シフォンは2.5次元舞台で動いた時、有るのと無いのとでは全然違う動きになることまで考えたデザイン。
・あとは洋服が立体的に見えるようなラインを学んで、落とし込めたら完璧だと思いますよ。
・ディフォルメされたキャラもかわいい!キャラクターデザインもできて、衣装デザインもできて、2.5次元化のデザインもできて…さらに物販についても考えられるようになれば、そこまでできる人はあなただけ、とデザイナーとしての需要が高まると思います。
・好きなものと想像力、唯一無二の世界観を大切に育ててくださいね。

最後にみなさんに一言!

「自分の人生は、自分が一番の応援者であって、自分がいつでも決めることが出来ます。
10年後などを見据えた上で、自分が今何をできるかを考えて!そこで一番勝算のある道を見つけることが成功への近道かなと思います。
私が大切にしていることの一つに「自分自身が情熱を持つ」ということがあります。原作をちゃんと読むこと、アニメ・映画を見ること、アイドルでも、ちゃんと知ってから取り組むようにしています。
歳を取るとその情熱が減って、流れ作業になってしまったり、しょうがないなと妥協して流してしまうこともあります。
けれどそうなってしまう状況を打破して、突き動かしてくれるのは、いつも若い才能だと思います。
だからこそ、若い人たちが夢を見れる業界を私たちは作っていくべきだと思うし、皆さんの才能が流出してしまったり、やりたいと思ったことが出来ない世の中にはしたくないです。
みんなの夢がちゃんと叶うような業界にしていきたいので、ぜひみなさんにも頑張って欲しいなと思います。」

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