2025年度アニメーション学部卒業制作アニメ スタッフインタビュー【撮影監督編】
2026.02.20
代々木アニメーション学院のアニメーション学部は、卒業制作として学生だけでアニメを制作します。
学科の垣根を越えて、学生がチーム一丸となって作品づくりに取り組みます。
今回は、東京校の卒業制作チームに話を聞いてみました!
撮影監督編
インタビューに答えてくれた学生
寺田郁香さん アニメ監督・演出科2年 『ないしょのケーキ』撮影監督
山本章嗣さん アニメ監督・演出科2年 『海という空』撮影監督/脚本
インタビューした学生
山崎茉凛さん アニメ監督・演出科2年 『海という空』プロデューサー/制作デスク
役職として大切にしていることは何ですか?
山本 全体で行うチェックに出す素材を、なるべくいい状態に持っていくことを意識していました。そのチェックがやる意味があるものにしていくために頑張っていました。
寺田 私は、映像のルックを最低限“見せられるもの”にするっていうところを意識しました。どうしても抜けやミスは出てくるので、ルックとして見せるために拾えるミスは全部拾うと意気込んでいましたね。撮影のあとは監督チェックになるので、それまでに合格ラインに仕上げようと決めていました。
想定外だったこと、苦労したことはありますか?
山本 苦労したのはPCスペックですね(笑)。タイトルからもわかるように水面の描写が多い作品なのですが、これってすごく大変なんです。いくつも処理を重ねているので、書き出してみたら重すぎて全然進まなかったんです。結局素材を分けて書き出すなど、やりくりしながらなんとか乗り切りました。
寺田 逆に言えば、学院側が想定していたスペック以上のクオリティが出せたということだと思っています!
山本 いいPCがほしくなりました(笑)。
寺田 私は2つあって、1つはスケジュールです。遅れるだろうなとは思ってましたけど、想定以上に素材ができなかったりリテイクを重ねたりして遅れてしまいました。
もう1つは作業量です。今回はテクスチャー(質感などを表現する画像)を細かく張り込むっていう方針でした。
単純に貼るだけではなく、細かな調整をしながらの作業だったので蓋を開けたらすごい量でした(笑)。
1カットに1日かかることもありましたね。でも、学生のうちにここまで突き詰められたのは、すごくいい経験だったと思います。
山本 そういう色のなじませに関しては、作品ごとで考えが違うなって思いました。『海という空』はしっかりやり切る部分と、ある程度までやるという部分を決めていました。それがメリハリにもなったのかなと思います。
寺田 私たちは絵本のイメージだったので、キャラクターはアニメ調だけど背景が実写寄りのテイストという違いを、いかになじませるかが勝負でした。
撮影の面白さとは何ですか?
山本 素材がないと何もできない、他の人の素材を加工して完成させる不思議な職種だなと思います。でもこの最後に工夫するという作業がすごく面白いですね。
寺田 そうなんです。今はSNSでいろいろな動画が流れてくるじゃないですか。ああいうのも、つい撮影の目線で見てしまうんですよ。ここでアップになるのか、ここでグラデーションかかっているのかみたいに、全てが勉強になりましたね。
作品の見どころを教えてください
山本 撮影は、各セクションから上がってきた素材を組み合わせてさまざまな処理を加えて作品に仕上げていく作業です。僕はこの世界観をつくっていく過程が好きなので、上映会やYouTubeで映像を綺麗だなと思っていただけたらすごく嬉しいです。
寺田 背景とキャラクターの融合、それで生まれた絵本みたいな映像美を楽しんでいただけたらと思います。

